寄り道、秋さんぽ
「あるこう あるこう わたしはげんき
あるくの だいすき どんどんいこう」
となりのトトロの主題歌“さんぽ”を歌いながら、子どもたちと散歩をするのが私の楽しみのひとつである。
先日のお休み、秋の日差しがぽかぽかとあたたかい気候、近所のパン屋さんまで歩いていくことにした。大人の足だと、片道5分の道のり。しかし、寄り道が大好きな子どもたちと歩くと20分はかかる。
用水路に小石を落とすのがお決まり。兄弟が肩を寄せながら、小さくしゃがんでいる光景に癒される。
「ママもやろうよ。」長男に誘われ、私も横に並ぶ。ぽちゃん ぽちゃん 用水路に小石が落ちる音だけが聞こえる。
しばらく続けていると、強い風が吹いた。赤や黄色に紅葉した葉っぱが一斉に舞い落ちてきた。思いがけない葉っぱのシャワーに心躍る。子どもたちは用水路を流れていく葉っぱを見つめていた。
五感から自然の中に生きていることを感じられる、散歩の醍醐味である。