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ちょい読み 2025/ 2/19



・ 『財政のしくみがわかる本』 神野直彦 著(岩波書店 2007)

  【千夜千冊・以外】 初読読了

   再読しないと、内容が私の頭には入っていかないのですが、
   再び時間を費やす価値のある財政入門の本でした。

財政の借金が大きくなると、
財政がこの所得再分配の機能を果たせないどころか、
逆再分配の機能をもってしまうということです。

なぜなら、国債を持っているのはお金持ちの階層です。
したがって、国民からとりたてた税金を、国債の借金返しに使えば、
一般の国民から税金をとって豊かな人々にお金を配分してしまうという
現象になるのです。

 現在日本でおこなわれようとしている、
財政再建のために消費税を増税しようという政策は、この典型です。
なぜなら、消費税は負担が逆進的で、貧しい人に負担が大きく、
豊かな人に負担が小さいからです。税金で貧しい人々に負担を求め、
国債をもっている豊かな人々にお金を配分するということになるわけです。

5 借金は財政にどんな意味をもつか P. 137



・ 『鯨と原子炉』 ラングドン・ウィナー 著

  (紀伊國屋書店 2000)
  【千夜千冊】 161 / 293 頁

   しばらく読んでいなかったので、
   以前読んでいたところの記憶が薄れた。
   あまり時間を空けてはいけないですね。

あらゆる種類の技術のデザインは、集権化の思想を物質化したものである。
発電プラント、上下水道システム、高速道路、その上を走る自動車
アグリビジネスの農場における機械や化学物質
スーパーマーケットとその扱う商品、テレビ、ラジオ、コンピュータ
その他多くのものを見れば、そのことがわかる。
日用品の生産と流通は、比較的少数の中心によって取り仕切られている

第五章 分権化とは何か P. 157