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映画『身代わり忠臣蔵』結構笑いました
コロナになってからでしょうか。この2~3年ほど、何だか、映画館に映画をよく観に行くようになりました。
コロナ禍では、逆に映画産業を救う気持ちだったんですが、コロナ禍が明けてくると、一本一本の映画の質が、それまでより、ずいぶんと良くなってきた印象があります。
「良くなってきた」と言うと、ずいぶん高ピーな印象を受けるかもしれませんが、言い方を変えると、「作り方が丁寧になってきた」印象を受けます。
ですので、映画館に観に行って、「あぁ、ハズレ~♪」というのに、ほぼ出会わないのは幸いなことです。
外国の映画も見ますが、日本の映画の質が海外物にも引けを取らないようなレベルの高さになってきている…、というのは、映画を多少なりとも観に行っている人なら、感じる昨今の印象ではないでしょうか。
今日は、休みが取れたので、時代劇である映画『身代わり忠臣蔵』を観に行ってきました。
言わずと知れたあの“忠臣蔵”を題材にした映画ですが、よく知られた普通の忠臣蔵の話ではありません。
嫌われ者の吉良上野介(ムロツヨシ)は、赤穂藩主に江戸城内で切られ、赤穂藩主は切腹となりますが、切られた吉良上野介も瀕死の重傷、上野介が亡くなれば、吉良家はお取り潰しとあって、上野介にうり二つの生臭坊主である末弟、孝証(ムロツヨシの二役)が、上野介の身代わりになって、幕府と江戸市中をあざむく、という話です。
大石内蔵助(永山瑛太)は、劇中では、結構な腰抜け家老を演じていますが、実は、上野介と赤穂藩主みたいな、出来の悪い殿と異なり、家臣への思いやりの深い、かなりいい人の設定でした。
孝証も、俗物ですが、いい人の設定で、孝証と内蔵助が、あるところで出会い、意気投合して、それをきっかけにして、幕府と江戸市中を向こうに回して、命をかけた大芝居を打つのですね。
忠臣蔵と言うと、しかめっ面した面々がいっぱい出てくる印象ばかりあったのですが、この忠臣蔵は、虚構故でしょうか、コメディタッチで、最初から最後まで、ずっと笑える話でした。
とにかくムロツヨシの全編を通しての笑える演技は、楽しかったです。
ムロツヨシは、この10年ほどで急速に売れ始めたような気がするのですが、ある程度の年齢になってから、バカ売れする役者というのもいるんですね~(^^)/。
ちなみに、ムロツヨシは、私のメインバンクであるりそな銀行のメイン・キャラクターを務めており、そういう点でも、親しみを覚えました。
時代劇というのが、昨今、下火になってきており、時代劇ならではの技術の継承さえ問題になるほどらしいのですが、それは、時代劇時代劇したモノが、現在の時代背景に受け入れられがたい堅苦しさがあることと無縁ではないように思います。
ところが、時代考証的には、もしかすると、「?」かもしれませんが、このように面白可笑しく時代劇を切り取るのならば、時代劇であっても、現在の時代に受け入れられるのではないかなと感じました。
ちなみに、劇中で、孝証が片思いしている吉良家の女中、桔梗役の川口春奈さんが、非常にかわいらしくて、個人的に、感じが良かったです。
何百年にもわたり、使い古された題材である“忠臣蔵”が、このようにリメイクされる要素があったのか、結構、びっくりでした。
この映画で特賞をあげるとしたら、主役のムロツヨシさんで決まりです。楽しい映画ですから、みなさんもよろしかったらどうぞ。