【読書感想文#5-2】天災から日本史を読みなおす -先人に学ぶ防災 を読んで ~後編~
皆様いかがお過ごしでしょうか?
新年から能登半島で起きた地震も去ることながら、房総半島でも地震が頻発しています。
今朝はこのような記事が掲載されてました。
様々なメディアで地震関連のニュースが流れている昨今、書店の本棚を見ていたら偶然目に留まった本がありましたので皆様に紹介したいと思います。
磯田道史さんが著した『天災から日本史を読みなおす -先人に学ぶ防災』という本です。これは2014年11月に初版が出ていて、東日本大震災から3年半の時です。
今回は前回に引き続き、私が気になったトピックスをいくつか取り上げて深掘りしていきます。
なお前回の投稿はこちらです。
【② 昔は地震発生時刻をどう分かったか】
歴史に関わる本や番組を見ていて気になったことがあります。それは時間に関わる表現です。例えば怪談話で出てくる「草木も眠る丑三つ時・・」という表現です。機械式時計がないとき、太陽の位置で大体の時間を心得ていたと思うのですが、曇りや雨の日、夜中におきた出来事は正確な時間がわかるのかな?と思っていたのです。
寺院に残されていた書物で夜中に起きた地震の時間帯を詳細に書かれている理由が書いてありました。
なるほどお香があったかと、思いました。確かに蚊取り線香は焼ける時間がある程度同じだよなと思うと合点がいきます。
逆に当時の庶民は時間を知る術は太陽だけかと思うと、身分による時間の正確な把握が絶対的だったのだなと思いました。その後江戸時代になり、お寺の鐘で時刻を把握するようになります。
ちなみに、西洋では14世紀に機械式時計が発明されて、15世紀から市庁舎などに時計が取り付けられたことで一般の人に時間を伝えるようになりました。
【③ 地震と噴火の関係性は】
この話は日本列島に住む多くの人は気にしておくべきことだと思う内容です。それは富士山の噴火と大地震の関係です。能登半島地震の時も南海トラフ巨大地震との関係性に触れた記事がありました。
この分野で研究をされている専門家で、静岡大学の小山真人教授がいます。
その方が調査した内容が以下のように述べています。
いかがでしょうか?災害はいつ起きてもおかしくないものです。それは地震や火山噴火がどんなタイミングでやってきてもおかしくないのです。そして南海トラフ地震と富士山の噴火がセットで我々の社会を襲ってくる最悪の事態も想像しておく必要があるということです。是非富士山周辺や太平洋側に住んでいる多くの方は地域のハザードマップや広域避難場所を確認し、避難のやり方や経路を改めて確認することを強くお勧めします。
【最後に】
いかがだったでしょうか?
他にも地震の前兆現象に関する古文書の記載や、有名な芸能人にまつわる話も書かれていて、最後まで興味深く読むことができました。
災害多き日本に住む一人として、この本を是非一度読んでみてはいかがでしょうか?
ここまで読んでいただきありがとうございました。