「ふと」に導かれて
今日はなんだか「ふと」が多い。
頭の中に一瞬浮かんだただの思いつきが
今日はこんなにも私を動かす。
いつものめんどくさがりもすっかり大人しい。
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彼が家に忘れていった充電器。
会社のデスクの上に置いておいてと頼まれたので袋に入れる。
ふと、「ちょっとした手紙を書いて入れておいたら喜ぶかな」なんて考えが一瞬頭の中を駆けていく。大体そういうのは、まあいいやで片付けちゃうのが私だけど、今日はなんとなくペンを握ってメモ紙にさらさらと3行ほど書く。
彼が喜んでくれようが何も思わなかろうが別にいい。
私は今日、ふと、手紙が書きたくなっただけなのだ。
電車に揺られて出勤する。
いつも通りSNSをなんとなく行き来してると、素敵なタイトルのエッセイが目に入ってきた。
小原晩さんの「お星さんが食べたい」。
お星さまじゃなくてお星さんてなんかいいな。そう思いながら私はそのエッセイを読んだ。そして満足した後に「いつかわたしもこういうの書きたい。連載とかしてみたい」と何気なく思った。
別に絶対叶えたいと鼻息荒くするほどのものじゃない。生涯でやってみたいことリストの10番目くらい。でもなぜだか私はまた、ふと、「今日からnote始めよう。そのいつかの時のために」と渋谷に着く頃には決意していた。
明日は友達と遊ぶ日。
四季に一度会う彼女とは高校時代からの付き合い。意外とシャイで、センスがよく、いつも自然体な彼女とは一緒にいて居心地がいい。
今回の「春の会」(私が勝手に呼んでるだけ)は錦糸町で開催される。夕飯を食べながら明日の天気を調べていると、またまた私に「ふと」は降りてきた。
「クッキー作ってプレゼントしたら喜ぶかな」
そう思うやいなや、夕飯のカレーをかきこむとすぐさま冷蔵庫の無塩バターの残量を確認しに行った。
いける。
そして私は「ふと」に動かされるまま、深夜にバニラとチョコチップ生地のクッキーを作り始めた_______
🍪 🍪 🍪
こういう日はあんまりない。
思いつきは大体私の頭の中に留まってしまう。
私の肉体を動かすほどのエネルギーになることは稀だ。
なのに今日は3つも「ふと」に動かされるなんて…
特にオチもない話だけど、
きっとどこかの視点から見たらすごく意味のあることなんだろう。ただただ自己満足の世界。
でもそれがもしかしたら大切なことなのかもしれない。
私がしたいことをした。たったこれだけのことが、今日はとても誇らしく感じる。