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N Takuma
2024年3月14日 01:45
稲盛和夫は、「自燃性」を主体性の重要な要素だと考えていた。「自燃性」とは、自ら情熱を持って行動を起こし、自分自身を高めていく性質のことを指す。この章の冒頭にも紹介した稲盛自身が若い頃に実存的な悟りを開いたエピソードがある。当時、憧れて入った会社に嫌気がさし、辞めようかと考えていた。しかし、彼は、状況をどう受け止めるかは自分次第だと気づいたのだ。周りに流されるのではなく、自ら主体的に意味付けを行
2024年3月14日 01:17
言われたことをきちんとこなすことが大事だと考える人もいるかもしれない。しかし、稲盛和夫はそれでは足りないと言うだろう。稲盛和夫は、京セラを創業し、世界的なメーカーに成長させた経営者だ。彼の経営哲学の根幹には、「主体性」を重んじる考え方があった。従業員一人ひとりが主体的に判断し、行動することを何よりも大切にしたのだ。稲盛の「主体性」重視の姿勢は、実存主義的な気づきから芽生えた。稲盛は若いころ、憧