二つのことばは同じ意味とイメージを持っています
Oct 13, 2005(楽天blogより)
「その都度新鮮にやるのは本当にむずかしい・・・」
(十月六日のブログに書載)
〜と言った木曜クラスのFさんのことばは、
いつも、どれをとっても彼女の確かな経験を通してよくよく考えられて出てきていて驚かされます。
思わずクラスのみんなも耳を傾けます。
Fさんは珍しく二ヶ月ほど休んでいました。
「水が命です」
久しぶりに顔を見せた彼女から最初に出てきたことばです。
今日のことばは
「集中しているのに緊張しない。わたしの野口体操のテーマです」
Fさんは、風邪だと思っていたら高熱から気管支炎になり、
肺炎にまで進行してしまいました。
でもそれだけでは収まりません。
突然、片方の視力を失います。
二週間の入院を強いられ、治療と原因究明に当たります。
検査の結果、頭の中の血管が砂時計のように括れていて血流が悪いことが判明したのです。
「生まれつきだとしか考えられません。
今回は治療が出来ましたが、今まで何も支障が起きなかったのは
幸運で、偶然にすぎません。
水を沢山飲んで、緊張のない生活をしなさい。
注意していないと危険ですよ。
いつもエコノミー症候群の状態ですから」
医師からの宣告と忠告です。
大好きなことをするには集中しなければならない、
集中すれば緊張する。読書もダメ?
同じ姿勢を続けられない、旅行も心配・・・。
不安が募ります。
「水が命です」
「集中しているのに緊張しない。わたしの野口体操のテーマです」
不安を自分自身の生き方に捉え直した過程が
伝わって来ることばです。
このことば、伝え手のテーマとしても心して聞きました。
「水が命です」
「集中しているのに緊張しない」
この二つのことばは同じ意味とイメージを持っています。
「からだは事実としての体液が主体であり、
イメージとしては体気が主体であるならば、
すべての動きの力学は当然のこととして
流体力学となってくる」
野口 三千三