プリングルズ
長男のこだわりポイントは、マンチェスターシティー(シティと省略することもある。決してマンCとは、言ってはいけない)と、水と、食事である。
食事の中でも、プリングルズには、特別な思い入れがある。
こうやって並べると、壮観である。
このプリングルズたち。海外で入手してきたものも含め、全部、違う種類である。そして、箱だけではなく、中身が、入っている。
当然、消費期限は、とうに過ぎている。
心の中の、リトルkojuroが、驚いて、つぶやいた。
いまや、さすがに、フードロスハンター(注1)すら、
絶対に、食べてはならない部類の食べ物だな。
確かに。
長男は、幼少時、かなり厳しく育ててしまい、長い間、トラウマを抱えていた。私が、野球の英才教育をしようとしていて、幼稚園の年長くらいのときに、私に、グラブを投げつけて、言い放った。
コジのボールは、強すぎる!
それから、長男は、一切、スポーツに関わらなくなった。野球も。サッカーも。何もかも。
見ることも、やることも、何も。
そして、中学、高校、大学と、茶道部に入った。大学時代は、部長まで勤め上げた。
だが、大学に入り、急に、スポーツを見ることを、やたらにするようになった。そして、ゲームの世界では、サッカーや、野球、その他、スポーツというスポーツを、やり始めた。
テレビ観戦も、する。実際にスタジアムに足を運ぶ。海外にも、積極的に、行く。オリンピックも、パラリンピックも、楽しんで、見る。
だが、甲子園の野球は、いまだに、見ない。
そんな長男だが、最近、急に、優しくなってきた。家族にはもちろん、私にまでも。
水にも、非常にこだわりのある長男だが、このあいだ、一瞬、東京への出張の帰りに帰宅した時、おやつを私が買ってくることになり、リクエストを聞いてみると、ポテトチップスだという。だが、○ップスターではなくて、プリングルズにしてほしいという。
人には、人の、こだわりポイントがあるようである。
その深層にある理由については、ときに、辿り着けないことがある。
それは、あくまでも、その人その人の、こだわりポイントなのであろう。
心の中の、リトルkojuroが、ボソッと、つぶやいた。
コジのこだわりポイントは、なんなんだ?
リトルが分からないのならば、私に、わかるわけが、ないよな。
それも、そうだ。