まがっただっこ【ショートショートnote_54/創作】
家内が私を追求するので、仕方なく、日曜日の夜に投稿するための、ショートショートの創作活動を、細々としている。
ショートショートノートカードゲームを使い、お題を家族に出してもらう。それをテーマに410字以内で、書く。
今回は、長男に、予めスマホのスロットアプリで選択していた以下の5枚から、お題を設定してもらった。
それでは、本編にまいりましょう。
心の中の、リトルkojuroが、慌てて、叫んだ。
違う、違う!「まがったごっこ」、「ごっこ」だよ。コジ。お題の方向性が、曲がっちゃってる。
なんとっ!いや、でも、書いてしまったし。今回は、曲がったまんま、いきましょう。
長男のお題の、変化から。
本編、「まがっただっこ」、約410字を、どうぞ。
☆ ☆ ☆
忠の家には、ごくうという柴犬がいて。散歩の帰りは、だっこをせがんでくる。
それが、習慣になった。
やがて忠は結婚。信が生まれた。
信が歩けるようになり、ごくうはもう老犬で。だっこが長くなっていた。
信は、ある日、こう言った。
「ごくうのように、だっこして。」
忠は思案し、ごくうをだっこ。信を肩車して散歩から帰るようになった。
なぜか、信は、肩車のことを、「まがっただっこ」と呼んだ。
季節は流れ、幸が生まれて歩けるようになり。三人で散歩をするようになった。
幸をだっこ、信を肩車して帰った。
ある日、忠は、信に言った。
「明日から小学生だね。もう、ひとりで歩けるね。これから、肩車は幸の順番になる。」
その日、忠の家には、リキという子犬が来て。初めての散歩だった。
リキは、帰り道に、だっこをせがんだ。
リキをだっこ。幸を肩車をしたら、急に、信が泣き出した。
訳を聞いても、わんわん泣くばかりで。
信はまだ、まがっただっこを、して欲しかったのである。
☆ ☆ ☆
Gokuさんのところに、よく遊びに行く。Gokuさんは、私がnoteの世界に来た当初からの友人のひとりである。
ごくうという愛犬というか、家族がいて。いつも、ごくうの記事で、会ったこともない、ごくうのことに思いを馳せる。
いつか、ごくうにも、Gokuさんにも、会ってみたいものだと思っている。
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