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しまうまラジオ【ショートショートnote_15/創作】

家内から、「ショートショートnote」を購入したにも関わらず、有効に使っていないという指摘をうけて、渋々、それをなんとか使おうと重い腰を上げ、苦手な創作を、やれるときにはやることで、細々と、無駄遣いの失態を挽回していこうと決意した。

先日、お題を、家族からもらい、ルーレットで決めて、12月26日の記事となり、次に、1月2日に、さらに記事となった。そして、もらったお題が、まだ、1つだけ、残っていた。

心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟つぶやいた。

今回も、しまうまが、題材だな。

いっそのこと、続きにして、二部作にしたら?


うむ。


では、本編、「しまうまラジオ」410文字を、どうぞ。


☆                  ☆                  ☆


小さな動物園があった。元プロ野球選手の周平が、そこの園長になった。が、最近、来客数も減り、閉園も遠からずと思われていた。

活気のある動物園には、何か、カンバンがある。だが、ここにそれは無かった。

動物園のすぐ横に、かなりさびれた草野球場があった。そこで、周平と太朗が解説をするというのである。勝手に。私設のラジオ局で。

しまうまの太朗は、ゼブラズの試合のラジオ放送が好きで。そして、周平は、元ゼブラズのカンバン選手。

太朗は、周平の問いかけに、絶妙に、相槌を打つ。

ブルッ、とか。ハフハフ、とか。ヒヒン、とか。

ある日、園に、一通のファンレターが届いた。太朗宛だった。それが、ポツポツと続き、次第に多くなり、やがてSNSでつぶやかれ、全国に知られるようになった。

うらぶれた野球場は、整備され、こぎれいになり。芝も植え替えられ、人が訪れ。動物園は、太朗の厩舎を中心にして活気づいた。

やがてそこは、しまうまラジオと、夢のボールパークになった。


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