「君はどうするの?」って話です。主人公は誰か他の人なんかじゃなくてあなた自身なんだよ、って話です
コロナが流行りはじめ早6か月以上経過している。在宅勤務により人権は回復されつつあるものの海外のオンライン打合せに参加することになり夜中の自由時間は多少減ってしまった。第二四半期になりようやく心のゆとりが回復しつつあるため、上半期に読んだ本を備忘的に記載していきたい(途中、随時追加予定)。
1.2020年6月30日にまたここで会おう/瀧本哲史
「君はどうするの?」って話です。主人公は誰か他の人なんかじゃなくてあなた自身なんだよ、って話です
エンジェル投資家として活躍されていた故・瀧本哲史氏が東大で行った講義をまとめた本。本を通じて発せられるメッセージの熱量が強い。実際の講義はさぞ盛り上がったことがよくわかる。当時なぜ参加しなかったのか過去の自分を殴りたい衝動に駆られる。
この本は要すれば「期待する未来を作り上げるためには行動しかないぞ。行動するのであればルールの理解と攻略法・考え方を身に着けよう。そして自分に根源的欲求がある分野で行動するほうが尚更望ましいぞ」ということを伝えようとしていると咀嚼できた。
攻略法とは具体的には交渉術のことで弱者(=経済的に弱い若者は特に)学ぶ必要ありとすごい腹落ちした。考え方はリベラルアーツを通して学べるとのことで、やはり考え方は一定の枠組みがあり、それを学んだほうがより効果的で効率的なのだろう。俗に言う巨人の肩に乗るというやつだ。
読書というのは著者と読者の対話なのでこれ以外の理解をしてもよいと思うし、もちろんこれが正解ではないのだろうけど、僕にはこのように伝わってきた。何を言いたいかというとすごい響く本だったということだ。すごく響く本というのが厄介な点で瀧本氏も著書で、読んだら行動しろと述べている。あと大事なのは、本を読むだけではあんまり意味がないということです。
よく本を読んで「感動した!」とか言って、明日になると完全に忘れて元の生活のままって人、すごい多いじゃないですか。それは全然意味がないと思うので、実際に本を読んでどれぐらいの人が行動を起こしたかということを、常にベンチマークとしています。
身に刻んで毎日何らかの変化を得るべく行動しなければならないなと自戒を込めたい。
2.理系。/川村元気
そして彼らと対話しながら、気づいたのだ。「理系と文系は、同じ山を違う道から登っているだけだ」ということに。
いかに「理系の知恵」を「文系の物語」をもって適切に使い、難局を乗り越えるか。危機の先にある、大きなチャンスとブレイクスルーをどうやってものにするのか。いま読み返すと、まるで預言者のように、彼らが教えてくれていた。
日本の映画プロデューサー川村元気氏と理系畑で活躍している人々との対談を記録した本。理系(サイエンス・テクノロジー)と文系(アート・ストーリー)の融和について対談を経て著者が得たこと、対談者が提供してくれたことをまとめたものである。理系コンプレックスのある著者(私もあり強く共感)は理系の分野(数学/工学/理学など)から避けて生きていたものの、対談を通じて、結局理系人と文系人は同じ山を違う方向から違う道具を使って登っていただけだという示唆を得る。多分対談した人たちは自分の考える世界を拡張しようと考えていてそれを行う手段が理系寄りだったのかな。手段には上下などなくて、文系の人々は、本書でいう例えばストーリーなりアートの側面で目的達成(=仮に世界の拡張としたら)とに貢献することが重要なのかなと思う。
理系人は各分野ですごく強い人々であり、考え方は非常に有意義なものが多い。特に心に響いたのがロボット開発を行っている高橋氏の言葉で、真に新しいものや進化は数多くの試行錯誤の中にしか生まれないということを再確認できた。
結局は個人の試行錯誤の中にしか進化はないと思っていて、失敗はその都度、解決のための工夫を繰り返して自分の手を汚さないと、新しい発想は出てこない。
話は逸れるが本書の構成は①理系人との対談、②対談の復習(著者なりの見解のまとめ)、③対談の要点抜粋(復習)と読みやすく記録されており、非常に参考になった。やはり自分の見解と復習をOutputするのは大事だ。
3.完全教祖マニュアル/架神恭介・辰巳一世
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