あなたの思う勉強好きは?
はじめに
みなさんは勉強が好きですか?おそらく、勉強があまり好きでない人が多いと思います。中には勉強が好きな人もいます。よく考えてみてください。この勉強とはどういった勉強を指しているのでしょうか?机に向かって、ただ問題を解き続ける勉強なのか?それとも、値段交渉をする勉強なのか?はたまた、実体験や見学を通して学ぶ勉強なのか?この文脈ではわかりません。皆さんが思っている勉強はおそらく最初の勉強になるはずです。今回は勉強ということについて考えていきたいと思います。値段交渉をする勉強は今回の勉強とは関係がないので省略します。
勉強好き≠がり勉
勉強好きと言えば、がり勉を思い浮かべる方も多いでしょうし、頭でっかちという印象を持たれているかもしれません。しかし、勉強好きというのは3種類に分類することができます。インプット型、アウトプット型、そして無知から成長型です。
インプット型はただ暗記が得意でテキストに書いていることを覚えるのが得意なタイプで、受験勉強に強いタイプです。アウトプット型はインプット型の特徴がベースにあり、さらにインプッした内容を外に出すのが得意なタイプです。研究者や作家などがこのタイプに当てはまります。無知からの成長型は、それまで何もしならなかったが、あることをきっかけにその面白さに気付くタイプで、逆境から成功した人に多いタイプです。このタイプが成長するとインプット型を通り越してアウトプット型になります。しかし、変な成長を遂げると意識高い系の面倒な人になります。可能性があるタイプですが、一定数の意識高い系を生み出すタイプです。
インプット型の勉強好きは目的や目標が明確であり、それに向かって勉強をします。その目標や目的が達成された段階で解放され、今まで覚えたことを忘れるか、アウトプット型へ移るかのどっちかになります。以前、取り上げた教養のない高学歴の人は典型的なインプット型です。インプット型は必要なことを覚えることに労力を割きます。それ以外のことは役に立たないと切り捨てます。つまり、インプット型は無駄を嫌い、早い段階で取捨選択するタイプで、効率的と言えます。与えられた仕事をそつなくこなすタイプですが、それ以上のことをあまりしたがりません。ある程度の分別が付かない状態での取捨選択は場合によっては致命的になる可能性があります。教養のない高学歴が生まれる原因になります。
アウトプット型はインプット型のように暗記や一部の分野に特化しているわけではありません。そのため、知識量がインプット型より少ないことがあります。
しかし、アウトプット型はインプット型の進化系であるため、ある一定のところまでベースは同じです。インプット型は必要なところまでしか勉強しないのに対して、アウトプット型はインプット型が不要であると判断したものについて手を伸ばします。知識量を増やすという意味ではインプット型の方が長けていますが、紆余曲折を経て知識を増やしていくのがアウトプット型です。彼らの勉強は机に向かうだけでなく、実際にその場所へ行ったり、人と話したりして知識を増やします。アウトプット型はインプット型と違い、自分の持っている知識から新しい情報を作り出したり、持っている知識を深堀したりします。それが研究であり、執筆であり、大勢の前でのプレゼンになります。
インプット型の人が不要と思っていた知識を結集させて世の中を動かすような発明に繋がることがあります。アウトプット型の究極形はノーベル賞受賞者やスティーブ・ジョブズのような人たちです。アウトプット型とインプット型は行動パターンだけでなく、考え方すらも異なります。アウトプット型も最初はインプット型同様、知識を習得しますが、その知識が使えるかどうかを早い段階で選別しません。それに対して、インプット型は早い段階で選別をします。傍から見れば、スタートは一緒ですが、行きつく先が全く違います。インプット型の詰込みは必要ですが、短期的な目的や目標を設定するだけで、遠くを見通すことができません。インプットをある程度してからのアウトプットが必要になります。どのような形であれ、外に出さないとわからないことはたくさんあります。
無知からの成長型がインプット型にならない理由
無知からの成長型はアウトプット型になるか意識高い系になるかのどちらかであると触れました。意識高い系は勉強好きではなく、勉強好きと言っている自分に酔いしれており、特段、勉強や努力などはしないタイプです。インプット型は勉強好きではありますが、目的のために勉強をしているだけで、その目的が達成されれば、そこで終わるタイプであり、心の底から勉強が好きなタイプではありません。
しかし、無知からの成長型は勉強の面白さに気付き、そこから成長していくタイプなので、自分から知識を得ようする気持ちが強く、それが行動にも表れます。彼らの目的はただ勉強をすることで、勉強をしていくうちに目標や目的を見つけるタイプです。高校中退や一般的にキャリアにハンデのある人が大成功を収めるタイプです。だから、このタイプが一番成長の可能性があり、インプット型を通らずにアウトプット型になるわけです。彼らは心底勉強が好きで、自分の好きを追求していきます。アウトプット型の中でも上位に来るほどの実力があります。
無知からの成長型は大きく化けるタイプですが、その中に一定数いる人で、途中で心が折れてしまう人が意識高い系へと変貌を遂げ、似たような境遇で成功している人に憧れるだけで何もしない人を生み出すことになります。無知からの成長型は眠っているものを目覚めさせることができるかどうかがポイントになると言えます。自堕落な人は楽して目覚めさせようとしたり、誰かに依存したりします。意識高い系は途中で自堕落であることに気付きますが、それを隠そうとし、厄介な人になるのです。
Twitterで勉強が好きですであったり、勉強させてくださいと言ったりする人はだいたい意識高い系です。もちろん、中には本心でそう言っている人もいます。SNSは不特定多数の人にアピールできる場であり、ある程度、素性を隠すことができます。その中で自分をいかによく見せようとするか競い合います。本来彼らがすべきことは、彼らの言っていることを実行するだけであり、それを他人にアピールする必要はどこにもありません。本当に勉強したいのであれば、Twitterから離れて、別のプラットフォームへ行くべきです。Twitterはあくまでも入り口であり、本当の勉強はその奥になります。その奥を見ずにそういったことを言う人は勉強好きではありませんし、面倒なだけです。無知からの成長型の人はSNSの使い方も上手で情報収集と知識の習得方法を熟知しています。叩き上げほど恐ろしい強みはありませんし、自力で開拓した人は根性が他の人と違います。
最後に
みなさんの勉強好きのイメージはどう変わりました?高校まではインプット型が理想であるとされていますが、高校を卒業して、就職しても進学しても求められるのはアウトプット型の勉強です。小さい頃からアウトプット型を目指す教育を最近では推進していますが、知識の定着はインプット型に比べると遅いです。しかし、ある時点を越えた途端、アウトプット型がインプット型を突き放すことになります。アウトプットをしないと自分の思っていることや考えていることを伝えることはできませんし、どこが欠けているかもわかりません。アウトプットをすることは、自分を客観視することができます。客観視できる人とできない人では評価は異なります。インプット型の勉強はゴールではなく、通過点です。アウトプット型の勉強もゴールではありません。常にゴールが動いています。彼らは止まらずに前へ進んでいきます。人の成長は前へ進むことで、途中で止まれば衰退が始まります。今、自分のしていることの歩みを止めれば試合終了です。どんなことでもやり続ければ、それなりの花を咲かすことはできると信じています。
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