#2 叱るではなく諭す。それを実現するために必要なモノの話。

【声優 佐原誠って?】

●アルビン!&しまっピーズ「サイモン」役
●カードファイト!! ヴァンガードoverDress「コイデ」役
●ぷよぷよテトリス2「スクエアス」役
●アサシンクリードヴァルハラ「オズワルド」役
●CallofDuty:ModernWarfare:Warzone「アズール」役
●ロシャオヘイ戦記「冠萱」役
●真心が届く「チェユンヒョク」役
等のボイスを担当しております。
宜しくお願いいたします!

*この動画のトークを「だいたいの形」で書き起こしました。
*動画を観る時間取れないよー!という超絶お忙しい方向け。
*あるいはテロップがわりとしてどうぞ。

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どうも、佐原です。
【声優 佐原誠のサハラジ!!】にお越しくださいましてありがとうございます!
ではさっそくサハラジオ、始めて行きますよ、というわけで今回のテーマはこちら

「叱るではなく諭す。それを実現するために必要なモノの話。」

はい。今回はですね、以前お話した「叱る行為に効果はあるのか問題について」の続きとなります。

じゃあ「叱る行為に効果はあるのか問題について・2」とかわかりやすいテーマにしろよって話なんですけどね。それだとなーーんか内容とずれてくる感じするなぁなんて思いましたので、テーマをかえてみました(

でも内容は「叱る行為に効果はあるのか問題について」の続きなので、そちらを聴いて(読んで)無い方は、ぜひそちらをいったん経由してくださると嬉しいです。

……ビュー数的にも(

というわけでさっそくお話していこうと思います。

前回はですね、「叱る事の是非」について議論する番組をみて、佐原さんも便乗してそれについてお話しますーといったところをスタートとして、専門家で心理士の村中直人先生いわく「叱る行為は あんま 意味ないよ」という話を経由して、その理由をお話をいたしました。

「じゃあ結局、人に改善要求をしたい時はどうすりゃいいの!?」とこうなる。
その答えのひとつが「諭す」である。

……とここまでが前回の最後のお話でした。今回はここからお話していきますね。

大切な事なので前回に引き続きもう一度確認しておきたいのは、「怒る」「叱る」「諭す」この3つの「言葉の意味」です。

広辞苑いわく
●「怒る」とは、腹を立てる事。叱る事。
●「叱る」とは、声をあらだてて欠点をとがめる事。
●「諭す」とは、言いきかせて納得させる。おしえみちびく事。

「怒ると叱る」はだいたい一緒なので「叱る」に統一します。

そうなると「叱ると諭すの違いとはなんぞや」という話になるわけですが…
どちらも「相手に物申す状態」なんだけども、その実ニュアンスが明確に違う事が、言葉の説明からわかりますと。

この言葉の意味を考えていくとね。「相手に何かしらの改善要求をする時に、そもそも怒りの感情は必要あるの?」という疑問にたどり着く。だって「諭す」の中に、腹を立てるとか、声をあらだてるとか、そういう感情をあらわす言葉入ってないじゃないですか。

これって「説諭(せつゆ)」という言葉にも似てる。

説諭とは「悪いことを改めるよう、言いきかせること。」なのですが、まぁだいたい「諭す」と一緒です。でも説諭って佐原さん的にあんま馴染みないので、「諭す」でいきますね。

で、この諭すも説諭も、感情を含まず説得を成立させている状態の言葉です。
「こんな言葉があるくらいなんだから、怒らなくてもいけるじゃないか!?」佐原さんはそう考えました。じゃあこの状態を実現するために何が必要なのかというと……

「エビデンス」ですね。

つまり「なぜそれを改善しなければいけないのか、その根拠」があればそれでいい。こと、大人同士、社会人同士のコミュニケーションにおいては。

「何故それがいけないのか」きちんと根拠を提示しながら説明して、「であるからこうしてほしい」という要望を、これまた根拠を提示しながら説明すれば、大抵の人は理解してくれるんじゃないかと。

このプロセスに、怒りの感情必要ない感じ、しませんか?

もちろん中には、エビデンスを提示してもそれを頑なに認めない人もいます。例えばプライドが高い人は、自分が負けたみたいでそれを許せず、断固として拒否をしてきたりする。

ですがそんな場合や相手でも、このエビデンスベースで諭す事は有効です。

実はこのエビデンスベースで諭すというのは、相手だけじゃなくて、それを見ている周りの人達にも影響を及ぼします。怒らず真摯にエビデンスを提示しながら丁寧に説明する態度と、ムキになってそれを認めない人、客観的にみたらどう感じるか、という事です。

そもそもきちんとエビデンスをそろえてる段階で、その内容の正当性というのは、ある側面において高いわけで。その上で感情的にならず、あくまで冷静に諭していれば、周りの人達は、その内容にも、その人の人柄にも、味方をしてくれるでしょう。

そうすることで一種の「包囲網」ができます。包囲網ができれば、その改善してほしい相手も、いずれ変わらざるを得ません。何故ならば、包囲されたままでは居心地がとっても悪いから(

ただね。

いわゆる「ポジショントーク」をする人はそれでも動かないとは思うんですけどね。ポジショントークをする人は、その立ち位置を明確にし、守る事で、お金などの利益やフォロワーを獲得しようとする、あるいはしている人ですから、そういう「利益」と強い結びつきのある人は、やはりテコでも動きません。

ただ先ほども申しましたように、その人は動かせなくても、周りの人は説得して動かせるわけです。そんな風に周囲の状況を活用するという意味でも、エビデンスというのは大変有用なのですよと。

だが。このエビデンスにも、ひとつ問題があります。

それは、世の中には一定数「エビエンスというものが何なのかを理解していない」という人がいる事です。「オレが好きだから」あるいは「わたしが嫌いだから」。こういうものがエビデンスになると誤解している人が一定数いる感じがするんですね。

でもエビデンスというのはそういう事ではないんです。

じゃあエビデンスってなんなのかというと…。
●世の中に出た研究結果とか歴史的事実などの「証拠、根拠、証言、形跡」。
こういうものの事をエビデンスと言います。

そうしたエビデンスではなくて、「自分の感覚を根拠」に、叱る事を通じて他人を自分の意のままに操ろうとする人がどうやら世の中にはいらっしゃると。自分の感覚というのはつまるところ「わたしはそうおもいました」「わたしはそう感じました」という個人的感想的なヤツなのですが、これ等はね、実はなんらエビデンスにはならないんです。

だがそのような「個人の感想」が「根拠として有効である」とか「怒ったり叱ったりする免罪符になる」と思っている人がいる。こういう人が、今回の番組でも取り上げて議論の対象になっていた「叱る人」に該当するんだと思うんです。

「個人的な感想」でいちゃもんをつける人の事を、世の中ではクレーマーといいます。あるいは、使った言葉によっては「誹謗中傷」といいます。

理不尽なクレームや誹謗中傷、昨今問題となっておりますよね。「個人的な感想」を振り回すという事は、このような理不尽なクレームや誹謗中傷につながる恐れがある、というお話です。

これと似たような話として、世の中には一定数「批判と悪口の違いがわからない人」がいるようです。「口喧嘩と議論の違いがわからない人」も同様です。

これらを隔てるものは何かというと…それはエビデンスの有無です。エビデンスのある否定は批判であり、エビデンス不在の否定は悪口である、こういう事です。

また、「エビデンスを基にした上で合意形成を目標とした話し合いする事」を議論といい、エビデンス不在の言葉のぶつけ合いを口喧嘩といいます。

佐原さんはですね、何人か「議論仲間」がいるんですね。コロナ前は頻繁に合って、色々な事についてその人たちと議論を重ねました。

ある時その議論仲間1人と、議論仲間ではない別の友達1人と僕の、合わせて3人で飲み会をしました。その時にですね、僕とその議論仲間はいつもの調子で、ふとした流れから議論をはじめたんですね。

そしたら。

それをしばらくみていた友達が「まぁまぁまぁまぁまぁ」と横から割り込んできたんです。そして僕たちにこう言いました。「落ち着いて。ケンカしないで」と。

僕とその議論仲間は一瞬何のことかわからなくて「へ?」って感じになったのですが…すぐさまそれが「我々が口喧嘩をしてると誤解された」と気づきました。そして二人で「違うよ違うよ、議論してただけだよ。いつもこんな事よくやってるんだ」と友達に説明したんです。

実際ですね、僕らの議論は、声を荒げるでもなく、なんなら楽しそうにしていたはずなんですね。ですから客観的には「単なる仲良し」にしか見えないはずなんですけど、それでもその友達にはケンカしているように見えたわけです。

こいつはとっても不思議だぞい。知的好奇心が刺激されるぞい。そう思った当時の佐原さん。「なぜケンカしてるように見えたのか」を、その友達に聞いてみる事にしました。

その結果どうやら「相手の意見に対してYESと言わない事」が「相手の事を否定する悪口だ」と考えていることがわかりました。そこで僕ははじめて、「批判=悪口と認識する人がいる」事を知りました。もう5年くらい前の話です。

批判と言うのはとても大切な事です。もし批判的な事をすべて十把一絡げにして「ダメ」とすると……「言ったもん勝ちの世の中」ができます。だってそれに対して「ダメ」と批判できないのだから。

「来週から消費税30%にあげるね」と言われたとしても、それに抗う事が出来ない、という事になります。これは極端な例だとしても、批判をする事を一律でダメとしてしまっては、何かしらとんでもない事態に陥ってしまうんです。

そんなわけで、「批判」というのは大事な事なんです。ただしエビデンスに基づいて。エビデンスがベースにある以上、批判というものは、事実に基づいて思考した一種の「分析結果」ですから、建設的な意見の場合が多いんですね。

ですが、悪口はできればやめておいたほうがいいでしょう。何故ならそれは「自分が不快に思ったから」という、単なる個人の感想なわけですから。

で、批判の場合は、もし前提とする知識や事実が間違っていたとしても、そこを改正して、また論を組み立てればいいわけです。

それに対して、悪口のような感情論だと「そもそも自分の間違いを認めない」何てことになる。何故ならばもともと「自分の感情」がベースにあるものですから、後に引けない感じになって意固地になりがちであると。

このような心理状態を「自我防衛機制」といいます。自尊心をまもるために、一切の事実や間違いを認めない状態の事です。

この事からも、論理というものは、感情ではなくてエビデンスに基づいた方が良い事がわかります。「自分のプライドを守るのではなくて、良い答えを導き出す事が目的」なのであれば。

そんなわけで、もし他人や会社に対して否定的な意見を述べている人がいたら、何を根拠に持論を展開しているのか、そこに注目してみるとよいかもしれません。それによって、その人が批判をしているのか悪口を言っているのかがわかります。そして悪口ばかり言っている人がいたとしたら………みなまでは言うまい(

なぜこんな話をしたかというと、他人が口にする「悪口」と「批判」の違いがわからないということは、自分が口にする「否定的な言葉」もまた、「悪口」なのか「批判」なのかわからず使っているという事だからです。

つまり自分的には「批判」のつもりが、実態は「単なる悪口の可能性がある」ってこと。それでは上手に相手を諭す事は難しいわけですね。(悪口言われて諭される人は少ないでしょうから。)

佐原さんが主張している「諭すのはいかがでしょう」という提案は、そもそも論として、この「批判」と「悪口」の「構造上の違いの理解」と「使い分けが」できている事が前提なのです。ですからまずは、とにもかくにも、エビデンスというものがどういうものかという事を、しっかり理解する事が大事なのです。

このエビデンスを使いこなせるようになると、誰かに改善要求をする時も、冷静に怒る事なくできるようになります。……きっとね!!(きっとかい)

まぁしかしながら、ね。
世の中を見渡してみるとなかなかそうもいかない様子。

何故人は「他人に改善要求する時」に「怒りの感情などの負の感情をセットにお付けしがち」なんだろうか?

何故なんだろうか、といいつつ、これにも自分なりの仮説はございまして。

人が「エビデンス不在の個人的感想」を押し通そうとする時、なぜ「怒りがセットになりがち」かというと、エビデンスが不在なわけですから、怒るとか叱るとか怒鳴るとか、そうした「勢いに乗せて押し切らないと勝てない」からです。

怒るという「一種の恫喝」をする事で、相手を委縮させて反論させる余地を作らないようにして一方的に自分のペースで終わらせないと、論破されて負けてしまうからです。そのように「負ける事」を、無意識か意識的かは別にして恐れているがゆえに、勢いに乗って勝負をつけようとしているのですと。

そんな感情一辺倒な人は、日頃から「不機嫌」を表に出しがちです。負の感情をまき散らして周りの人に「不機嫌アピール」をすることで「自分に注意を向けさせる」わけですね。

だって気になるじゃないですか、近くに不機嫌な人がいたら。
日本人は空気(雰囲気)に敏感な人が多い、という説があるそうですが、であるならば、日本人の多数派は不機嫌な人が近くに居たら気になる人だと言える。
どうですか、あなたも気になりますか?(

んでですね、そうして不機嫌をまき散らして周囲の人に「気を遣わせる」事で自分の要望を聞いてもらおう、あるいは自分の都合のいいように動いてもらおう、と、不機嫌をあからさまに出す人はそのように考えているのですね。

実はこのような行動には名称がついているんです。

「試し行動」と呼ばれているものなのですが、その試し行動とは何かというと…
●「自分をどの程度まで受け止めてくれるのかを探るために、わざと困らせるようなことをする子供の行動のこと」
を言います。

これは説明文通り、基本的には子供がやるものなので、一般的には大人になるとこのような試し行動は卒業してやらなくなります。が、「大人になってもこの試し行動をする人」というのは一定数存在するそうです。どういう人がそれをするかというと…………

この話をするとまた話が長くなるので、またまた次回にまわそうと思います!!!

いやね、難しい話なのでどうしても説明が長くなっちゃうんですよ!!
かといって話を省いて誤解されて伝わっちゃっても困りますからね!!

そんなわけで、今回も最後まで聴いて下さってありがとうございました!!

それでは、またね!



【了】



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