自分の人生の運の良さを振り返り「努力自慢」と「甘え警察」をやめる
確かに世の中には、どうしようもなく我儘で、努力を全くしない人というのはいます。しかし、それはごく少数です。
それに対して、自分の人生の成功全てを「自分の努力」ということにして、他人に対して無条件に「~は甘え」と断じてしまう人もいます。
そういう人の枕詞は「私は努力して成功したのだから~」というのが常套句です。
ネットの書きこみなどで散見するのですが、個人的には何故か寂しくなる言葉なのです。今日は私自身への戒めとして、私の人生の「運の良さ」を整理したいと思います。
大学生時代
私は、大学では情報工学を専攻していました。
ゲーム好きな兄の影響で、ゲームが苦手な私は「作る」方に興味を持ったのがきっかけです。
90 年代後半は、まだ 教授たちより学生の方が PC やプログラムに詳しい という黎明期の時代です。多少のテストの点の悪さ、レポートのいい加減さなどは目を瞑ってもらえました。
研究室より、部室に籠って皆でゲームを作ったりしていた時間の方が多かった気がしますが、それでも当時は PC に詳しい学生は重宝され、教授たちの贔屓目もあって卒業することができました。
1社目:新卒入社
当時、日本はすでに不景気でしたが、IT 業界だけは「IT バブル」で引く手あまたの状態でした。私が入社したのは、ゲーム会社でしたが、ゲーム業界も同じ状態です。
私の就職活動は 4 年生になってからで、半月ほどで終了しました。
私がプログラムを勉強したのは、単なる偶然であり、これは幸運以外の何物でもありませんでした。
2社目:転職
3 年経って、組み込み業界へ転職をしたのですが、応募先の会社にたまたま知り合いの先輩がいて(応募時は知りませんでした)、その先輩の推薦もあり、すんなり入社することができました。
また、入社後に 2 年目には親会社のプロジェクトに参加させてもらい、大規模なプロジェクトの経験を積むことができました。
3社目:転職(2回目)
色んな幸運が重なったのが 2 回目の転職でした。
転職したのが 2008 年 8 月だったのですが、翌月に起きたのが リーマンショック です。
前職は、海外(特に米国)の影響を受けやすい会社だったので、前兆があり仕事が減っていた、というのも 先んじて転職できた 理由でした。
また、転職先で進行していたプロジェクトが、前職のプロジェクトとたまたま同じ環境だったというのも幸運でした。
プログラミング言語は C++
CPU は ARM11
もちろん、この 2 条件だけで入社が決まるわけではありませんが、大きなアドバンテージになったと思います。
退職後
その後は、持病の関係もあり退職をしたのですが、以下の 2 つの幸運については、自分の努力だけで達成できた気がしません。
その後、取得できた 2 つの資格は 3 社目で学んだ内容を生かせた
金銭的な余裕がある程度作れていたので、療養の時間が取れた
今振り返ってみても、様々な幸運が私の周りにはあったのだと実感できます。
おまけ:努力自慢を止めたきっかけ
エンジニアは、とにかく「自分の仕事が如何に大変か」という自慢話をしたがります。
「2 日間も徹夜したよ~」
「今週、1回しか家に帰ってないわ~」
これは、仕事のストレス発散の意味もあるので、仲間内で行うのは構わないと思います。私もよくやりました。(^^;
私が、それを見直すようになったのは、友人の紹介で看護師の方たちと食事をしたのがきっかけです。
看護師と言えば、個人的にですが「エンジニアよりも大変な仕事」という印象を持っていました。
しかし、彼女たちが口にしていたのは、こんな言葉でした。
「大変じゃない仕事なんてない」
「仕事をしてる人は、みんな一生懸命」
食事が楽しかったと同時に、反省しっぱなしでした。。。
これ以降、「自分がどれだけ頑張ったか」という自慢話はしないよう心がけるようになりました。
自分より頑張っている人たちがいて、しかも自分の方が環境として恵まれている、という事実を認識できれば、会ったこともない人たちを指さして「最近の若者は~」「~は甘え」などと軽口を叩けなくなります。
それは、少しだけ「自分に厳しく、人に優しくなる」ということだと思います。
私は、その心構えを忘れないように、ときおり「自分の人生の運の良さ」について振り返ることにしています。
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