森博嗣の著作『詩的私的ジャック』英語で言える…その意味は?
森博嗣さんの著作、S&Mシリーズ第4作『詩的私的ジャック』
歌詞が重要な鍵になります。
タイトルにもある「英語で言える…」その意味は一体何なんでしょうか?
これって日本語だと曖昧にできるけど、英語だとハッキリ意味が分かるから…
なので、犯人が分かってしまうのか。
この読書感想文の内容は以下の通りです。ぜひ最後まで読んでくださいね。
・犀川の一言「英語で言える?」
・3つの密室について
・幼稚?密室のトリック
・歌詞の通りに再現!?
・Jack the Poetical Private
・ついに逆プロポーズ?
読書感想文の前に、これまで書いた「S&Mシリーズ」の記事を紹介。ぜひ読んでください。
あらすじ
あらすじは、いつも通りAmazonを利用。
登場人物
登場人物に関しては、Wikipediaになかったため私が作成します。
犀川創平:工学部建築学科助教授
西之園萌絵:工学部建築学科3年生
国枝桃子:工学部建築学科助手
牧野洋子:工学部建築学科3年生
結城稔:建築学科8回生でロック歌手
結城寛:理学部大学院生、稔の兄
篠崎敏治:文学部大学院生、稔の友人
杉東千佳:家庭環境学科、結城寛の妻
英語で言える…意味は?
『詩的私的ジャック』の中で、犀川創平が「英語で言える?」と尋ねるシーンがあります。
ネタバレに絡んでくるため、詳しく書くことはできませんけど。
単純にいえば、日本語は回りくどい表現が多いです。
逆に、英語はストレートな表現が多いと思います。
なので英語で言わせることで、事件の真相に近づくのかな…
そんな感じで読んで(聴いて)いました。
物語のラストで、すべて納得。なるほどの展開でした。
3つの密室
『詩的私的ジャック』には3つの密室が出てきます。
これは頭が混乱するな…
そう思っていたら、3つの密室トリックは早い段階で明かされてしまう。
ちょっと拍子抜けな感じです。
1つ1つトリックを書きたいところですが、そこはネタバレなしなので。
幼稚な密室トリック
3つの密室トリックがあって、しかも早い段階でトリックが明らかにされました。
私のようなタイプには、ありがたい展開です。
しかし、もう少し引っ張ってもよかったかも。
そういえば、犀川創平が『詩的私的ジャック』のトリックについて
幼稚だと言ってました。
森博嗣さんが、あえて幼稚なトリックにしたんだと思います。
物語のコンセプトに合わせた感じかな。
そのトリックですら、私には分からなかった…
ミステリー小説歴は長いですが、鈍いんですよね。
歌詞の通りに再現した殺人
『詩的私的ジャック』には、建築学科8回生でロック歌手の「結城稔」が登場します。
女性的な風貌で、一昔前のロック歌手の定番な感じです。
「結城稔」が作った曲の歌詞の通りに再現されていく殺人事件。
詩的とも言えるし、陳腐な物語とも言えないでしょうか?
どうせなら、オリジナルの音源を聴いてみたい。
曲のタイトルは「Jack the Poetical Private」
結城稔が作った曲のタイトルは…
「Jack the Poetical Private」
『詩的私的ジャック』のサブタイトルにもなっていますね。
まあ『詩的私的ジャック』の英訳といったところです。
曲のタイトルの意味が物語のラストで理解できるのか?
『詩的私的ジャック』を聴いて確認してください。
西之園萌絵の逆プロポーズ
「S&Mシリーズ」を読んでいると、西之園萌絵の犀川創平に対する恋心がウザい時があります。
西之園萌絵にしてみれば、精いっぱいの愛情表現。
しかし犀川創平は、その気持ちに気づきながらスルーしている。
犀川創平だって、西之園萌絵のことは大切な存在のはずです。
だからこそもう少し大人の女性になって、大人の判断ができる状態で結ばれたい。
犀川創平は、そんな感じで突き放しているんだと思います。
そうそう『詩的私的ジャック』の中で、西之園萌絵が犀川創平に「逆プロポーズ」するシーンがありました。
私なら一撃でOK。
ですが、犀川創平はめんどくさい男。一筋縄ではいきません。
今後の展開が楽しみです。
『詩的私的ジャック』のまとめ
今回は『詩的私的ジャック』の読書感想文を書きました。
英語で言える…の意味は、ラストで分かったような気がします。
読書感想文の内容は…
犀川の一言「英語で言える?」
3つの密室について
幼稚?密室のトリック
歌詞の通りに再現!?
Jack the Poetical Private
ついに逆プロポーズ?
「Jack the Poetical Private」その歌詞の通りに再現される殺人事件。
誰が犯人なのか?
想像通りの人物なのか、それとも大どんでん返しがあるのか?
「幼稚なトリック」とか言われてますけど、私はとても面白い作品だと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
『詩的私的ジャック』で英語と日本語の言葉遊びや、犀川創平と西之園萌絵の距離感に惹かれた方、次に読むべきは『封印再度 WHO INSIDE』です。
密室の謎に挑む舞台が、さらなる深みを見せてくれます。シンプルに見えて複雑、そして真実が垣間見える瞬間には心がざわめくことでしょう。
犀川創平と西之園萌絵がまた一歩深まる関係性、そして森博嗣氏ならではの謎解きにどっぷり浸かれる物語です。
封印された真実の扉を開けてみてください!