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幼少期にわたしが編み出した世界一平和な遊び
スーパー銭湯なんかで大きい浴槽に入ると、子供の頃にやってた遊びを思い出す。
その名も「だしごっこ」だ。
#何のこっちゃ
#郷土料理じゃない
子供の頃スーパー銭湯に行ったら、大きい浴槽でちょっと泳いでみたりしませんでした?もちろん顔はつけないし、バシャバシャしないし、他に誰も入っていないのを確認して。浮力を利用して手だけで歩いてみたり、ひと蹴りで端から端までいけるかな・なんてやっていた。
そんな中で、小学生にも満たないわたしが編み出した「だしごっこ」という遊びがある。遊びといっても誰かと対戦したり協力するものではない。ルールなんてものもなく、大きい浴槽の中で自分がゆらゆらと動き回るだけ。家のお風呂では絶対にできない特別な遊びだ。
ところで、わたしが子供の頃に”鰹と昆布のラブゲーム〜♪”というあわせだしのCMがあった。鍋を模した大きい器の中で、鰹と昆布の着ぐるみを着た芸人2人が水をかけ合いながら歌う・という、ちょっとシュールなもの。
実際に鍋の中で本物の鰹節がくるくる回っているのも見て、”だしってこうやって作るんだ〜”とか思って、強烈に記憶に残っていた。
「だしごっこ」は、まさにその鰹節のように、大きい鍋(=浴槽)の中で だしが出るもの(=わたし)が回遊しながら、「出汁を取るマネ」をする遊びだ。#想像力
そして、この遊びは終わり方が分からない。ルールもないので、浴槽に誰かが入ってくるか・飽きるか・疲れるかなどしてぬるっと終わる。
#平和
大人になった今でも、我ながら天才的な着眼点と発想だったと思っている。まず、汗なのか何なのか分からないけど、自分の身体から滲み出てるものが出汁になり得る・という想像力。そしてそれを大浴場で再現しようという表現力(?)。どれをとっても稀有である。#超自画自賛
ただ、これを誰かに話してもまるで誰にも理解されない。発想力ゆえに誰もついて来れていないのだと思っていたが、ただわたしが変わり者だったというだけかもしれない。
「おままごと」や「お店やさんごっこ」などの女の子らしい遊びをほとんどやってこなかったわたしの、唯一とも言える「ごっこ遊び」は、世界一平和な遊びだった。
では!
Ayane