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AIC生ブログ│春に採れる野菜や食べ物について

マイファームは、「アグリイノベーション大学校(AIC)」という社会人向けの農業スクールを運営しています。
仕事を続けながら週末で農業を学びたい方へ向けて、農業の技術や経営に関しての知識・理解を深める、学びのプログラムを提供している学校です。

今回は、現役でそのAICに通っている、内野寛之さんから寄稿いただいた記事をご紹介させていただきます。季節を追って学んだ野菜をさらに深ぼるブログは必見です。
▼第1回目ブログはこちら▼

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春に採れる野菜や食べ物について

アグリイノベーション大学校12期生の内野です。

いま、世界中がコロナウイルスの影響で大変なことになっていますね。
僕も在宅勤務や通勤方法を電車から車に変えたりして感染予防に努めています。
また、感染予防の一環で、子供用・布マスクを作ってみました。学生の家庭科の授業以来、久しぶりにミシンを使いましたが、わりとうまくできたのではないでしょうか?

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この先どうなるか皆さん不安ですよね。僕も不安ですが今できることをやるしかないですね。
と、いうことで今できること、ブログを書いていこうと思います。

今回は第二回ということで季節は春。
『春に採れる野菜や食べ物について』書いてみます。

まず代表的な野菜を書き出してみると、アスパラガス・タラの芽・菜の花・タケノコ・春キャベツ・新ジャガイモ新玉ネギ等がスーパーや直売所で並んでいますね。たくさんありますが、僕の独断と偏見で特に春らしい野菜を解説していきます。
今回は複数の野菜を紹介しますので分類・原産地・調理方法を紹介いたします。
僕が春らしいと思う野菜はタラの芽・タケノコですね。

春の珍味タラの芽の紹介

分類
ウゴキ科の落葉低木(タラノキ)
ウコギ科はウド・コシアブラ・タカノツメなど野菜・山菜として食用にされるものとヤツデ・シェフレラなどの庭木。観葉植物として利用されるものと朝鮮人参など薬用として利用されるものなど多岐にわたります。
タラの芽はタラノキの新芽のことです。

原産地
日本(沖縄除く)・中国・アジア東北部~東シベリア
タラの芽は昔から山菜として親しまれているので日本も原産地に含まれています。
旬としては4~6月でこの時期に天然のタラの芽が市場に出回ります。
またハウス栽培のタラの芽もあり、こちらは12~3月に市場に出回ります。
生産地は山形県(約31t)と全体の約59%を占めています。
続いて群馬県(約8.7t:約16%)、新潟県(約3.8t:約7%)となっています。
(収穫量:農林水産省統計より抜粋)

こうしてみると自然が豊かで、寒い地方の方が生育に良いのかもしれませんね。

ここでタラの芽の保存方法をご紹介いたします。
タラの芽はすごく足の早い(傷みやすい)食べ物ですが下記の様にすれば保存が可能です。


冷蔵保存の場合
1. はかまと呼ばれる根元の赤茶色の部分を切り落とします。
2. しっかい水洗いをします
3. 新聞紙にくるみ、数か所穴の開けたビニール袋に入れて野菜室に保存します。

冷凍保存の場合
1. はかまと呼ばれる根元の赤茶色の部分を切り落とします。
2. 沸騰したお湯で1分ほどゆで水にさらします
3. 水気をしっかり切って、密閉袋に入れ空気を抜いて冷蔵保存します。

2~3日以内に食べるのなら冷蔵で、1カ月以内に食べるなら冷凍で保存ができます。
ただ冷凍保存すると風味が落ちます。

調理方法
タラの芽はシンプルな方法で素材の風味や食感を味わうのが一番ですので僕のオススメはテンプラですね。
ただ冷凍保存した物は風味が落ちてしまいますので塩漬けやパスタに和えて調理していただければいいと思います。

春野菜の代表タケノコの紹介

分類
イネ科タケ亜科タケ類
何とイネ科なんですよね!でも笹の葉を見ればイネとよく似ていますから納得です。
画像で比較してみましょう。

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こちらが笹です。

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こちらが稲です。
シュっとした感じの葉が似ていませんか?

竹は70種類ほどありますが食用にされている物は数種類しかありません。
代表的な食用竹は孟宗竹(もうそうちく)・寒山竹(かんざんちく)・淡竹(はちく)・真竹(またけ)などです。

原産地
孟宗竹と寒山竹は中国。淡竹と真竹は中国説と日本原産説があり。
旬としては3~4月ですが、鹿児島県などの暖かい地域では早堀タケノコとして12月くらいから出回るものもあります。
生産地は福岡県(約5.5t)と全体の23.5%、ほぼ同率で鹿児島県(約5.4t:約23%)、そして熊本県(約3.7t:約15%)となっています。
やはりタケノコは温暖で雨の多い地方が育ちやすいようですね。
(収穫量:農林水産省統計より抜粋)

続いてタケノコの保存方法をご紹介します。
まずタケノコはアク抜きをする必要がありますのでその方法も含めご紹介いたします。
1. 外側2~3枚の皮を取り、穂先と根本を5~6cm切り落とし、縦に2~3cmの深さの切れ目を入れます。
2.  タケノコが被るくらいの水を鍋に入れ、糠と赤唐辛子を加え強火にかけます。糠の量は1ℓに対し一掴みほどです。
3.  沸騰したら落し蓋をして、40分~1時間ほど弱火で茹でます(大きいタケノコは長い時間茹でてください)
4.  太い根元に竹串が通るまで柔らかくなったら火を止めて、8時間~一晩おきます。ゆっくり冷ますことでアクが抜けます。冷水で冷ますのはNGです。
5.  水洗いで糠を取り除き、縦に入れた切れ目から皮をむきます。
6.  適当な大きさに切り分け、蓋つきの保存用容器にタケノコが完全に浸る状態まで水を入れ、冷蔵保存すれば1週間程度保存可能です。

タケノコは買ってから時間がたつほどアクが強くなるので、買ってその日のうちに下処理をするのが良いですね。
旬の時期でしたら朝採りタケノコとして採れたての物が手に入りますので思い切って調理をしてみてはいかがでしょうか?
直売所や道の駅などで売られているのもならタケノコと一緒に糠まで一緒に売られていることもあるので便利ですよ。

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調理方法
タケノコはアクの処理さえすればほぼ料理は完成したようなものです。
後はテンプラ、炊き込みご飯、煮もの、醤油バター焼きなど様々な料理に使うことができます。

今回は春の野菜について書いてみました。

豆知識!東洋医学における春の養生法

僕はサラリーマンとして働く前に、鍼灸院で10年働いていた職歴があります。
鍼灸師としての春の野菜と身体に関する注意点をお伝えしようと思います。
春は芽吹く季節、そして春の野菜は芽吹いた実や花や茎を直接食べる物が多いです。今回紹介したタラの芽やタケノコもこれにあたります。
鍼灸の世界では人も自然の一部と考えていますので、春になると人の身体も芽吹く状態にあります。人の身体が芽吹くと上半身や肌に何らかの不調をきたしやすくなります。例えば花粉症や吹き出物などがその代表です。

春の野菜はおいしいのですが食べ過ぎると、芽吹く症状を助長させることになりますので食べ過ぎには注意してください。

春は良い季節ですのでうっすら汗をかくぐらい散歩をすることをお勧めします。特に最近はパソコンがないと仕事にならない方も多いのではないでしょうか?そういった方は特に運動するが大事ですね。
コロナが流行っていますので散歩をする際は人との距離を保って散歩してくださいね!

それと初回ブログ「ニンジン編」の疑問点はまだ聞けていませんので聞けたら何らかの形でお伝えしようと思います。

またAICでは育苗チャレンジとして自宅でオクラの種が送られてきました。
AICの学生が各々、家庭でオクラを栽培し、ある程度、育ててから畑に定植する予定をしています。
僕も早速挑戦します!

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こちらの様子もブログを通してお伝えできればと思っています。
ではまた。

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寄稿者:内野 寛之(ウチノ ヒロユキ)
大阪府在住、働き盛りの38歳、夫婦共働きで2児の子育て奮闘中です。
性格は温厚・マジメ・マイペース(自称)。現在はサラリーマン(営業)として働いていますが、以前は鍼灸院・整骨院で勤務したこともあり、国家資格も取得している変わった経歴の持ち主です。



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