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#635 空想旅行案内人ジャン=ミッシェル・フォロン展

2024.9.7.
少し前の、夏休み中の話に戻るのだが…美術館に行ってきた。それが題名にある「空想旅行案内人ジャン=ミッシェル・フォロン展」である。

(このサイトは公式のやつなのかな…?)


場所は東京駅丸の内北口にある「東京ステーションギャラリー」。

この美術館、以前ハリーポッターの展示をやっているのを見かけて、いつものように当日思い立って行ってみようとしたら完全予約制且つ当日券無しで入れなかったところとして私に記憶されている。

今回も当日思い立ってだったので、きちんと調べ、チケットを予約した(成長を感じる)。こちらの展示は時間制ではなく日付指定のみだった。

ということで、いざ、東京駅!


駅の改札を出たすぐ近くに美術館はあった。大きな看板?が出ていたので迷うことなく発見。

ちなみに、このフォロンさん、絵はどこかで見たことがあるような…という程度で、どんな人物かは特に知らないまま鑑賞スタート。

ジャン=ミッシェル・フォロン(1934〜2005)は、20世紀後半のベルギーを代表するアーティストのひとり。フォロンの活動は、版画や水彩画、ポスター、文学作品の挿絵や舞台美術など多岐にわたる。

 色彩豊かで幻想的な詩情あふれるその作品には、環境破壊や人権問題など厳しい現実への告発が潜んでいる。後年手がけた彫刻作品にも、孤独や不安といったそれまでのグラフィック作品に通底するフォロンのメッセージを読み取ることができる。

美術手帖より

私はメインビジュアルになっている絵のような、淡い色合いのグラデーションや可愛らしいキャラクターが好きで、この雰囲気の絵に惹かれてこの展示会を選んだとも言える。

拾い画①
拾い画②

こういう↑作品ね。すっごくステキじゃない?
彼は自分の名刺でも、この展覧会の名前と同様に「空想旅行案内人」と名乗っていて、この絵の雰囲気からも空想旅行案内人という仕事がしっくりくるように感じる。

他にも、矢印を使った作品がたくさんあったり、彫刻を作っていたりということも、展示を見ながら知った。

拾い画③
拾い画④

矢印って行くべき方向を示しているものだと思っていたけれど、「たくさんの矢印」になると迷いを示すものになるのね〜。

彫刻

展示されていた彫刻は主にこんな風に立っている人で、背中にねじ回しがついていたり、何かの道具が一体化していたりしていた。



そして、進んでいくうちに、淡い色のグラデーションでほんわかした優しい感じ…などと思っていたのとは真逆の、深く鋭いメッセージ性のある作品に出会う。

絵のテイストは同じなのに
これはまた全然違う

戦争や環境問題、人権問題…。はっきりとした暗い色で描かれているものもあれば、それまでの淡いグラデーションが使われているのに、描かれているモチーフが恐ろしい、というものまで。そんな作品を見ると、二度見、三度見…絵の前で険しい表情になってしまった。



フォロンの肩書きは「空想旅行案内人」。
それは、美しい色合いの中を旅することもあれば、暗く険しい道を通ることもあり、迷って考えて、自分の心の中まで連れて行かれるような旅行になるのかもしれない。


初のステーションギャラリーということで、展示は撮影不可だったが、気になる建物の様子を少しだけパシャリ。

階をまたいで展示室が続いている
最後に駅の改札外のバルコニーのようなところを通る。ここには、東京駅建て直しについての展示があった。



美術館から出る前に、ミュージアムショップへ。特に購入は考えていなかったのだが、やっぱりグラデーションの美しい絵たちのどれかは記念に欲しくなって、マグネット1つだけ購入。マグネットコレクションが増えた。

ポストカードは増える一方なのでやめておこうと心に決めていたのだが、展示会案内のリーフレットがたくさん並んでいる場所に、今回のフォロン展のものが3種類ほど。いやあ…これ、もはや無料のポストカード!これは家に飾ってしまえ!ということで、ゲットした。

可愛い〜〜〜


フォロン展はあと2週間くらいで終わってしまうようなので、興味のある方はぜひ今のうちに足を運んでいただきたい。



#教員エッセイではない
#ジャンミッシェルフォロン展
#東京ステーションギャラリー
#空想旅行案内人

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