#427 新人を受け入れる側の作法と、新人側の作法
2023.9.8.
以前一緒に学年を組んでいたH先生が、今年度から初任者として別の自治体で働き始めた。
どんな様子で働いているのかなあと心配半分、期待半分。
嘘。心配8割、期待2割。
1学期の終わりにあった歓送迎会で、様子を聞くことができた。H先生は近況報告のスピーチの中で、
「教育委員会の方に『ブラックな世界へようこそ!』と言われました。」
と…。
いや、どんな文脈で言ったかも分からないし、本当にそんな言い方をしたのかも分からないから何とも言えないけれど…もしそのまんま言っていたとすれば…
センス!
挨拶のワードセンス!
私のところには、夏休みから数えると恐らく20以上の「産代やりませんか」「講師やりませんか」というメールや電話が来た。
しかも、講師名簿からだけでなく、これまでお世話になった方から直接問い合わせが来たりすると、断るのが非常に心苦しい。
どの業界でも言われているが、教員においても人員不足は危機的状況にあるように思うし、それはつまり、国としての根幹が揺らぐようなものだ。
職業のミスマッチがある程度発生するのはしょうがない。どうしてもこの仕事に合わなくて本人も子供も周りの大人も辛くなるのであれば転職もありだろう。
だけど、パワハラ、新人いびり、適切な指導をしないなど…新人を育てる側に問題があるとか、
何も終わってないのに「定時なんで帰ります」と言って周りに負担をかけたり、学ぶ姿勢がなかったりなど…新人側に問題があるとか、
そういう、ミスマッチとは関係ないところで業界を去ることになるのは極力なくしていきたい。
きっと、
迎え入れる側と新人側、最低限の作法がある。
★迎え入れる側は…
新人を迎え入れる側としては、本当に当たり前なのだけれど、「気にかけてあげること」がとても大切だと思う。
初任者や異動者は、誰に何を聞けばいいのかも分からない状態からのスタートである。加えて、初任者は授業や学級経営も初めて。仕事の自由度がとても高いことも、ストレスになることが多い。
そんなとき周りの人が「私、今からこれやるけど一緒にやる?」と聞いてくれたり、いつでも教室を覗いていいからねと言ってくれたりすると、とても心強いものだ。
よく聞くのは、「子供よりも学年」。どんなに学級の子供たちが手がかかるような子たちだったとしても、放課後に「ちょっと聞いてくださいよ〜!」と言い合える学年団があればなんとか乗り切れる、という話だ。
飲みニケーション?お互いお酒が好きならばそれもあり!
一緒にスポーツ?体を動かすのが好きであればそれもあり!
そんな私、今の職場では新人である。これまでの仕事ともちょっと内容が違う。今の職場は、同じサポーターの立ち位置の方が各学年にいるのだが、4月のはじめにランチ会を開いてくださった。
各学年それぞれのサポーターなので、普段一緒に仕事をすることはない。だが、お互いの顔と名前と簡単な経歴が分かり、子供の様子を共有でき、先生たちの噂も聞ける…!私にはそれが心底ありがたかった。
★新人側は…
逆に、新人側で大切なのは「一生懸命なこと」や「素直さ」ではないだろうか。
できない、分からないのは当たり前なので、とにかく言われたことを一生懸命やる。心配なことは先に聞く。これで合っているかと確認する。ミスしてしまったら隠さずすぐ報告する。
一生懸命で素直な人には、みんな協力したくなるもんね。
そういえば、図工専科をしていたときも、今も、授業の前に緊張しているときは職員室で
「緊張するう〜!もうイヤだ〜!」
と喚き、周りの席の先生たちに行ってこいと背中を押されて教室へ向かっていた。
(なんか一生懸命とズレてるか?)
ということで、今まさに新人の私は、
◆自分のできることを一生懸命やる
◆活動報告書を書いて子供の様子や自分の悩んでいることを先生たちに伝える
◆PTAさんが作ってくれた顔写真入り教職員一覧を見て、先生たちの名前を覚える
などを意識して頑張っている。
そして多少の自己開示。
先日、思い切って給食が必要な職員用のマグネットに、メッセージを付けてみた。
4時間目の授業から戻ってくると、職員室で配膳をしてくれていた方が大爆笑していた。
「みゃー先生、ダイエット中だったの?必要〜?笑っちゃったわ。」
「少な目具合が分からなかったんですけど、このくらいで大丈夫でしたか?要望あったら今度は『もう一声!』ってメモに書いておいてくださいね。笑」
こういうやり取りが大事でしょー!
ウェルカム感を出してくれるサポーターの先輩方、明るく話しかけてくれる職員室の方々。
昔から、私は人に恵まれまくっている。
私も、新しく入ってきた人にウェルカム〜な対応ができる人になっていこう。
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