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#111 読書記録「銀二貫」
2022.8.13.
自慢の母がおりまして。
母は、今では珍しいが結婚してからずっと専業主婦だ。家事も介護も孫の世話もできるスーパーマン。
そして「どこかにお出かけするより、家にいるのが好き」と、よく言っている。
朝は5時台に起き、せかせかと家事をこなしつつ、昼過ぎに時々昼寝をし、やることが落ち着いたらクロスワードをしたり本を読んだりしている。
そんな母の好きな本のジャンルは、時代小説だ。
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私個人的にはそれほど興味のないジャンル。時代背景がよく分かっていないし、登場人物のしゃべり方にも慣れていない。
私が興味ないと知りつつも、ぜひ読んでみてと勧めてきた本がこれまでに2冊ある。
1冊目は「銀二貫」である。
作者の高田郁さん、有名作は「みをつくし料理帖」ではないだろうか。シリーズで出版されているし、NHKでもテレ朝でもドラマになっている上に、映画にもなっている。
この記事を書くにあたって作者についてちょっと調べてみた。
高田郁さん、現在62歳。中央大学法学部を出ていて、卒業後何度か司法試験に挑戦する。30代半ばから漫画の原作者として活動。小さな頃から読書家だったが、40代半ばにして読み返した山本周五郎の短編「なんの花か薫る」に衝撃を受け、「こういうものが書けるようになったらもう私は何もいらない」と時代小説の執筆を決意。40代後半以降、様々な作品で賞を受賞するように…。
す、すごい…!!!紆余曲折…。
ちなみに気になる人がいるとその人の経歴を調べるのだが、その時に、その人が活躍し始めた年齢や、結婚・出産をした年齢が気になってしまうという自分の悪い癖。。。心の奥底で思うところがあるんだろうなぁ。
そういえば、自己紹介のときに年齢をすぐ言うのって日本人だけらしいって、ビリギャルのさやかさんがこの間言っていた。
脱線、脱線。
とにかく、昔から時代小説が好きで、40代から奮起して自ら書き始め、そこから20年ほど素晴らしい作品を作り続けている、という方だった。
なんとエッセイも出ているので、ぜひ読みたい。チェックだ。
「銀二貫」
銀二貫って何かというと、銀+その量、である。今の価値だと300〜500万円ほどらしい。つまり題名は「銀300万円分」ということだ。
その題名の通り、銀二貫を発端として起きる、様々な人間ドラマである。銀二貫で突然買うことになってしまったもの、果たしてそれはよい買い物だったのか、悪い買い物だったのか。。。最初から銀二貫だし、最後まで銀二貫だった。
これまで数回、本の紹介記事を書いてきたが、本のレビューって本当に難しい!こりゃ、子供に読書感想文を書かせるなんてとんでもないことだ。
銀二貫を読んだのは、もうだいぶ前なのだが、終盤号泣したことは強く覚えている。だから、この本を「義理人情系のヒューマンドラマが大好きで、思いっきり泣きたい人」におすすめしたい。特に、これまで時代小説とか読んだことないぞ〜という人に。
思いっきり泣いて、「あぁ、いい話だった!」と思えること間違いなしである。
驚くべきことに、宝塚の演目にもなっていた↓
ちなみに、母から勧められたもう1冊についてもまとめて書こうとしたが長くなりそうだったので、それはまた明日紹介しようと思う。
そんな母は最近これにハマっているのであった。。。
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