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#292 さよなら三角、またきて四角

2023.3.16.
昔の、子供たちの遊び歌だったらしい。
私が生まれる前の、全然知らないドラマの題名らしい。

なんで急に「さよなら三角、またきて四角」という言葉が出てきたのかと言えば、今週は2年生以外の全学年、最後の図工の授業だからである。(2年生は担当していない。)
毎日毎日、「明日の授業どうしよう〜!」と走り続けてきたので実感がなかったが、急に今日の放課後、明日で全部終わるんだなあという気持ちになってきた。


最終回のラインナップ↓

★月曜日:5年生「文房具ムービーを作ろう」

本当の単元名は「Myキャラが動き出す」という、背景や登場人物を作ってそれをコマ撮りムービーにするというものだったのだが…

糸のこパズル作りが押せ押せで、教科書のように6時間Myキャラが動き出すに使える時間の余裕が全くなくなった。

単発2時間。もう新しくものを作ったりするのも大変、でもコマ撮りは体験させてあげたい…ということで、身近な文房具を主人公にして作ってみよう!ということに。

説明→みんなで練習→制作→Teamsにアップ

友達と2つセットになっている動画、図工室のものを上手に利用した動画など、面白い作品がいっぱい出来上がった。はちゃめちゃで、よく分からないものも出来上がっていた。「これを使って家のおもちゃを動かしてムービー作ろう♫」と言っている子もいた。



★火曜日:4年生「折り染めでたまもの作り」

4年生は数種類の単元学習をしてきたので、最後は教科書にない飛び道具を。仮説サークルで教わった折り染めである。

できたたまものたちは、卒業&入学を祝う掲示物に使わせてもらう。卵から、どんな新生活が始まるだろうというワクワクを込めて。



★水曜日:1年生「いろいろならべて」

実は、図工専科になってから初めて「造形遊び」というカテゴリがあることを知った。感覚作りと言ったらよいのだろうか、例えば泥遊びをする単元があったり、フワフワしたものと戯れる単元があったり。
これまで、ちょっと自信がなくて避けてきた造形遊び。最後だし、作品作るのも大変なので、ここでやってみよう!

教科書では…色紙を床に並べる2時間!何それ〜そんなこと可能なの?

場所は、図工室の真上の多目的室がちょうどその日使えず、普段は机が置いてある特別教室の机を取っ払って行うことにした。

教室で「並べる」のいろんな方法をみんなで共有。どんな色の順番がいいかな。どんな並べ方があるかな。たて、横、斜め、丸を作る、しきつめる、などなど…。

初めこそ和やかなスタートだったのだが…貪欲1組、「色紙は枚数制限なし」と伝えると、ものの10分で「色紙なくなりました!」と宣言。実際はかなり偏った枚数を持っていった子がいたのだが、見えていない私、算数教室から持ってきておいたおはじきや色板を追加投入!教室内は大変なことに!

比べて2組、慎重に色紙を取っていくし、友達と協力して大作を作るグループが多かった。

「街」とか「巨大うさぎ」などなど!

楽しかった!と大興奮の子供達。意外となんとかなるもんだなと感心しきりの私。面白い2時間だった。



★木曜日:6年生「スチレン版画」

こちらも自画像が時数を圧迫しており、最後の4時間を使ってスチレンボード(発泡スチロールの板)を使った版画をすることに。

この単元を選ぶまでが迷いの連続だった。そもそも版画とかできるのか。インクないけれどどうすれば。材料の購入など。

結局、知り合いの図工の先生からアドバイスをいただき、「スチレンボードに傷をつけて刷るスチレン版画にする」「インクは黒のみ」「紙は色画用紙を使用して、インクの色が選べない代わりに紙の色を選ばせる」に決定。

1回目の前回は子供たちの制作スピードの速さにびっくり!なんだか思った以上にすぐ終わってしまうのではないか…どうしよう…と、困ったので、(じっくりやる子もいる。)
「君たちもっと作品は試行錯誤をしながら作るものだ!」というメッセージから2回目のスタート。「みゃー先生が試行錯誤というものをしてみた」という動画を作成。版の模様の付け方、形、紙の色、刷ったものの配置…などなど、タイムラプス映像で試行錯誤する様子を見せた。

紙をくっつける技は先週やっている子がいたのでマネ

前回爆速で出した子が最後まで悩みながら取り組む姿も見られ(まあ、はい終わりー!の子ももちろんいたが)、嬉しかった。



★金曜日:3年生「色と模様の素敵なカード」

3年生、何をしようか迷って迷って、新しいものに挑戦しようとしたが、なかなか教材研究ができず…結果的に、振り出しに戻る。

4、5年生の授業開きで行った題材にした。これならなんとかできるかも…!



明日もまたもう一山ある。
この2ヶ月、よくできたという実感は全くなくて、最後は「逃げ切った」という感覚である。とりあえず問題なく乗り切れそうだが、これがもっと長かったらもっと大変になっていたかもしれない。





ちなみに、3年いた学校を退職し、9ヶ月の休みを経て図工で復活という特異な状況の経験者の感覚で言うと…

気分は亡霊、なのである。

「黄泉がえり」のように、死んだのだけれど、未練がありすぎてこの世に戻ってきてしまった者のようで。

でも、9ヶ月経った学校では、子供たちの成長した姿が見られ、先生たちが一生懸命働く姿が見られ…


これで未練もないし、消えても大丈夫!

最近はそんな気持ちでいっぱい。



今週、あと1日。
修了式まで、あと1週間。

最後まで突っ走ろう!



#教員エッセイ
#最後の1週間
#新米図工専科

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