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なんとかなるさ。
足利尊氏
鎌倉幕府を倒し、後醍醐天皇の物狂いの沙汰、建武の新政に手を貸して、結局は後醍醐天皇と対立し、まぁまぁややこしい南北朝時代を招き、兄弟喧嘩の末に室町幕府初代将軍となりました。
(悪意ないです笑)
こう書くとあれですが、実は魅力的な方であったようです。
足利尊氏と個人的に親交のあった夢窓疎石(むそうそせき)が3つの彼の特徴を記録しています。
①
「心が強く、戦で命の危険にあっても、その顔には笑みを含んで、全く死を恐れる様子がない。」
戦場での肝の据わりようは格別でした。
ピンチになると微笑みを浮かべる癖があったらしく、
いくつかの資料に「例の笑いが」と記録が残っています。
そして自分の命への執着が非常に希薄だったと言われています。
雨のように矢が降り注ぐ戦いの場でも笑って立ち、
なにかというとすぐに自刃しようとする。
不思議、というか、、ちょっとヤバめなやつですね。
例の笑いって。。なんなの。。
②
「慈悲深く、他人を恨むということを知らず、多くの仇敵すら許し、彼らに我が子のように接する。」
敵であった者でも降参すれば彼らを許し、自分の元に迎え入れました。
あの後醍醐天皇を本心では崇敬していて、戦いを避けようと断髪して寺に引きこもったことも。
③
「心が広く、物惜しみする様子がなく、金銀すらまるで土か石のように考え、武具や馬なども特に確認もせず、手に触れる者に任せて与えてしまう。」
無欲寛大で、たくさんの尊氏への贈り物は、届いたそばから次々と人に与え自分には何も残らなかったといいます。
また、戦場で活躍した者への恩賞も与えまくっていたようです。
こんな尊氏は家臣に愛され、配下の者たちは皆命を惜しまず尊氏のために戦ったと言います。
彼の残した歌。
「よしあしとひとをばいひて たれもみな わが心をや知らぬなるらん」
(皆、自分のことを好き勝手に言うが、俺の気持ちなど誰もわかってはいない)
慈悲深くて剛胆な室町幕府将軍の心の闇を感じますね。。。