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【親子で社会科見学】裁判傍聴のすすめ

現在、中学2年の息子。身近な存在である部活の先輩たちが高校受験をし、それぞれの道に分かれていったのを目の当たりにした時期くらいから、少しずつ、自分の受験や将来について、具体的に考え始めだしたような気がする。(そういえば、👇の記事を書いた時期もその頃だ。)

息子から👆の話を聞いて、私は嬉しかった。そして、前から自分が「いつか行ってみたい」と思っていた裁判傍聴に、息子を連れて行けば一石二鳥だとタイミングを狙っていたのだけど、ようやくその時が来た。

どこの裁判所に行こう?迷った末に、霞が関・東京地方裁判所へ

まず初めに「裁判 傍聴」で検索をした。地元の裁判所の裁判員裁判開廷期日情報というのにたどり着いたけれど、「裁判員裁判」は毎日あるわけではない。普通の裁判についての情報はHPにはなく、毎日、どのくらいの数のどのような裁判がなされているのかも分からない。行ったら確実に見られるもの??どこの裁判所でも?うーん、分からない…。それなら、せっかくの夏休みだし、裁判数が一番多いだろう東京に行っちゃおうか!もし、裁判が見られなくても東京なら、近くに何かありそうだし…。ということで、いざ、霞が関の東京地方裁判所へ。

荷物検査→開廷表(当日行われる裁判の予定表)をチェック

東京地方裁判所は霞ヶ関駅から徒歩1分。ドキドキしながら到着すると、後ろめたいことはないのに、なぜかドキドキが加速する荷物検査へ。教えてもらった開廷表の場所に向かい、めぼしい裁判をチェック。本当はたくさんある裁判予定を写真に収めたいところだけどそれは禁止。傍聴に慣れていると思しき方々たちは、しっかりメモしていてさすが。私たちはとりあえず、最初から見られそうな、もうすぐ始まる裁判をひとつ選んで法廷に向かった。

ドキドキの裁判初傍聴:覚醒剤第4犯の中年男性

目的の法廷についたけれど、裁判はまだ始まっていなかった。そして、外から法廷内を見られる小窓がついていたので覗いてみたけれど、傍聴人は誰もいない。どうしよう…と思っていたら、後から来た人が関係者入り口から入って行った。あれは、誰だろう?
そのうち、傍聴する人がポツポツやってきて入室していったので、私たちも後に続いた。裁判が始まると、弁護士側は向かって左、検察側は右だと分かった。真ん中に裁判官。さっきの人は弁護士だと判明。手錠・腰縄をつけられた被告人が連れてこられて、それらを外してから裁判が始まった。
ドラマで見たことがある光景が、目の前で繰り広げられていて、でも、ここで目にしているのは全部本物で、不謹慎かもしれないけれど静かに興奮。
被告人は、覚醒剤第4犯。仕事もあり、身なりも清潔、受け答えもはきはきした一見立派そうにも見える中年男性だった。なぜ?罪状認否や被告人質問を聞きながら、被告人の人生や周りの人の苦しみに想いを馳せる。でも、理解するのは難しい。なぜ、何度も罪を犯すのだろう?結局中毒ってことかな?判決は翌週に持ち越しになった。あの男性の刑はどうなるのだろう?気になる…。

法廷通訳人つき。不法滞在&窃盗罪のベトナム人女性の裁判

初めての裁判傍聴が終わり、私も息子ももっと観たい!と、とてもテンションが上がっていた。すぐに別の法廷に向かい、外から空席を確認し入室→着席。不法滞在&窃盗罪のベトナム人女性の裁判だった。日本語がそれほど上手でないこの女性には通訳がついていた。かつて日本語教師をしていた私には、女性がかつての教え子のように見えて懐かしく、それゆえにとても複雑な気持ちになった。
持病を理由にした不法滞在にはウッカリ少し同情しかけてしまったけれど、窃盗も複数回しているらしく、前言撤回。同情の余地なし。外国人の難しい状況は理解できるけれど、犯罪は許せるものではない。こちらは判決が即日で、強制帰国が言い渡されていた。判決が分かってスッキリ。

手に汗握る裁判傍聴。新しいタイプのドキドキでハマるかも?

本物の弁護士、本物の検察官、本物の裁判官に本物の被告人。そういう人との接点がない人生だったので、それだけでドキドキした。想像したことのないタイプの人生を垣間見て、息子の頭と感情がフル回転しているのが分かった。また、弁護士や検察官にも個性があり、「この人に反論するのは難しそうだな…」「この人なら、愚痴とか言っても受け止めてくれそうだな…」など、想像するのもだんだん楽しくなってきた。裁判傍聴にハマる人がいることは知っていたけれど、すこぶる納得。なんなら、既にちょっとハマりそう^^そんなふうに思った初傍聴。いい経験ができた!ということで、夏の社会科見学は終了~のはずだったのですが、最初に見た裁判の判決がどうしても気になると息子に言われ、実は私も気になっていたので、結局翌週にもう一度、判決を聞きに行ってしまった私たち←すでにハマっているのかも^^;
判決は5分くらいで終わったので、またいくつか傍聴してくるという、想定外の夏休みになりました。

新たな視野を獲得!裁判傍聴のすすめ

とても印象深く、いい経験になったと思う初めての裁判傍聴。夏休みに会った友達何人かに早速オススメしたら、100パーセントの確率で、「行ってみたい!興味ある!」と言ってくれた。私もそうだったように、なんとなくハードルが高い気がして勇気が出ない人も多いと思うけれど、行ってみたら、小学生を連れた方、学校の課外授業できているっぽい中高生や大学生、年配の方や私と同じような年代の方まで老若男女で溢れていた。気軽に行ったらいいと思う。私もまた絶対に行く。今度は自分の住んでいる地域の裁判所に行ってみようかな。ということで、親子ともども新たな視野を獲得したような気がするので、気になった方は是非、行ってみてください。

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ナハエリコ
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