介護の空間からたまには離れてみる
先日、友人とダリアを見に行きました。母親とよく行った思い出の場所です。沢山の種類のダリアやコスモスが咲き乱れ、楽しませて頂きました。
親が死ぬ前にすべきだったことの
第1位は感謝の言葉を伝えておくべきだった。ですが
第2位は親子連れだって旅行や外出に行くべきだった
というアンケートの結果があります。
亡くなって3年経ちますが、感謝の言葉を伝えられたことが一番良かったと思うのですが、外出に行き母親の笑った顔や会話を今でも思い出します。
介護されている方はどんな思い出を作ってらっしゃいますか?
日常は介護で手一杯
自宅で介護をしていると、朝昼夕の食事、見守り、トイレのお世話など毎日やらなければならないことで頭の中がいっぱいです。
そういう時は介護している空間からお互いに離れてみるのも良いと思います。
自宅には介護している空間、そこには日常で飛び交う言葉が溢れています。
穏やかだと思っている日常でも、同じことの繰り返しだとついつい親にきつくあたってしまったり、嫌な気分に逆戻りになってしまうこともあると思うのです。
環境を変えて味方にする
移動や協力体制が整えば、思い切って外出してみてはいかかでしょうか。
親のリクエストの応えて行うのが理想的かもしれませんが、それが聞き取れない場合はよく行った場所やお気に入りの場所に訪ねてみるのも良いかもしれません。
私の母親は特にリクエストはありませんでしたが、近くの農園に行き季節の花を楽しみました。
協力者は決まって姉でしたが3人で良く出かけました。
移動が杖から車椅子になっても、母親の喜ぶ顔を見たい一心なんですよね。
懐かしそうに景色を眺めている母親を見ると嬉しくなるものです。
自分も楽しむこと
外出は自分自身のリフレッシュにもなります。介護する時間から一緒に外出をして楽しむという心構えに切り替えてみるのです。心から楽しんでいると気持ちも穏やかになり、親に優しく接することが出来るかもしれません。また、介護者である子供、家族が笑っていると相乗効果でご両親も楽しむことが出来ます。親と子供は共鳴し合うので、介護という日常から楽しい空間に出向くというのは大切なのです。
実際、私は外出介助をしている方が、自分の気分転換になり帰宅した後は必ずと言っていいほど「楽しかったね」と母親に話しかけていました。
母親の方は楽しかったのか、疲れが残るだけだったのか本心は聞けませんでしたが、子供の為に付き合ってくれていたのかもしれません。
その他にも外出するメリットは心地よい疲労から、日頃の睡眠不足が熟睡できる睡眠へと変化するかもしれません。
親と一緒に居られる時間を有効に
親と一緒に過ごす時間は限られています。私は介護施設で働いていますが、入所すると24時間介護を受けていると思い安心されているご家族が多く、足が遠のいているご家族が多いなと感じます。
また、入所中に外出をしましょうというのは、コロナが終息しても色々な制限があり難しい場合もあります。
自宅介護は精神的にも体力的にも金銭的にも厳しい状況だとは思いますが、可能な環境下や協力体制が整っている場合は、自分の為にも外出するのがお勧めです。