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わたしと霊性|第10話 逆転ホームラン①
はじめにお伝え致しますと、これから綴られる内容は「世界一参考にならない鬱病完治の実体験の物語」です。
世界一参考にはなりませんが、これは創作した話ではなく「実体験」であることを強調しておきたいと思います。
この話を信じるか信じないかは読まれる方次第ですが、
「この果てしなく広い世界の中で、こんな不思議なことも、もしかしたらあるのかもしれない。」
そう思えた時に、あなたの潜在意識(自分で意識したりコントロール出来ない程深い所にある意識)の中にあるブロックが一つ外れて、思いもよらないような面白いことが起こったり、より俯瞰した視点からものごとを捉えられるようになったり、心が軽く自由になったり、そのようなポジティブな変化がある事も淡く期待して綴っております。
それはなぜかと言いますと、僕の体験談を聞いたり一緒に同じ時間を過ごしたりすると、そのような不思議な変化を体験される方が多くいらっしゃるからです。
中には謂わゆる「第六感」と言われるような感覚が急激に開花されるような方もいらっしゃいますが、とんでもなく不幸になってしまったなんていう方はいらっしゃいませんので、安心してお付き合い下さい🙇♂️笑
尚、この10話は、8話と9話を読まれていないと、話の流れがよく分からないと思いますので、事前にお読み頂けると幸いです。
それでは本編に参ります。
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2008年、とある日の夜。
その日も僕は実家の自分の部屋で、一人絶望の真っ只中におりました。
声が出ない。
記憶が出来ない。
何も分からない。
食欲がない。
眠れない。
四六時中悪魔に脅迫されている。
世の中の人全員が敵に見える。
薬で意識が朦朧としている。
人の姿を見ると恐怖で過呼吸になり嘔吐してしまう。
その状況はまさに絵に描いた様な絶望であり、死というものが現実味を持って近付いて来ているのを感じていました。
これはもう駄目なのかもしれない。
「俺は死んでしまうのか。」
覚悟にも似た想いを心の中で噛み締めながら、僕はゆっくりと重い体を起こしました。そして不意に、いつもと変わらないはずの窓越しの風景に目を移したのです。
その時でした。
漆黒の闇(田舎の田園地帯独特の夜空の黒さがあります)の風景の中に、完全に生きているとしか思えない様な白い龍が、まるで踊る様に激しく舞い飛んでいたのです。
輪郭がはっきりと白く、中は透明に透けている美しい龍。
龍と一口に言っても、ドラゴンボールに出てくる神龍(シェンロン)の様な姿を思い浮かべる人もいれば、ポルンガ(こちらもドラゴンボールに登場する龍神)の様にさらに厳つい龍の姿を思い浮かべる人もいると思うのですが、僕がこの時に観た龍は、まるで魚の「白魚」の様にしなやかで美しい「白い龍」でした。
夢か現か幻か、そんなことは一瞬も考える隙もないほど、僕はただただその美しい白い龍が舞い飛んでいる姿に見惚れていました。
そして現実には鳴っているはずがないのに「シャンシャンシャンシャン」という甲高い鈴の音が聴こえて、どうやらその音は龍の舞い飛ぶ動きと連動して聴こえている様でした。
一体どれぐらいの時間眺めていたのか、夢中になり過ぎて時間の感覚もなくなっていた頃、空中にいる龍が、突如として僕の方を向いたのです。
そしてお互いに目が合っていることを認識すると、なんと龍は「羽衣(はごろも)」を纏った謂わゆる「天女」と呼ばれる様な美しい女性の姿に一瞬で変わってしまいました。
そして僕の方を観て優しくにっこりと微笑むと、スーッと漆黒の闇の中に消えてしまいました。
今のは一体何だったんだ。
なんだかとんでもないものを観てしまった気がする。
しかし、本当の驚きはこれからでした。
つづく
◆「わたしと霊性」第1話はこちらから