疾走感が気持ちいい。座って読んでいるだけなのに。 〜「解答者は走ってください」を読んで〜
佐佐木陸さんの「解答者は走ってください」を読んだ。
率直な感想。
読んでて気持ちいい。清々しい。
自分が走っているような感覚。
実際は座ってページを捲っているだけなのに。
色々な世界線をタイトル通り疾走して飛び回る。
時折り、どこに自分がいるのかわからなくなったりする。
それさえも気にならないくらい、心地よい。ワクワクする。楽しい。
小説の新たな楽しみ方を教えてくれる。
まるで音楽を聴くかのように、ジムで汗を流すかのように文学を楽しんだっていい。
いや、むしろそれが現代に求められる本との付き合いかたではないだろうか。
ランジャタイさんの漫才であり、Creepy Nutsのリリックのようでもある。
様々なエンタメをごちゃ混ぜにして、新たな作品が作られた、そんなイメージ。
読んでて楽しかった。
シンプルに。こんな清々しい読後感を与えてくれた、作者に感謝しかない。
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