積み重なった愛の尊さを思い出させてくれる一冊 〜「アナログ」を読みました〜
ビートたけしさんの「アナログ」を読んだ。
映画化される程の純愛ストーリーで、読んでいて心が洗われた。
爆笑問題の太田さんが書評を書いていた。
この物語は恋愛小説ではなく、母への愛がテーマだと。
確かに、この小説を一言で恋愛小説と括ることはできない。
母への愛であり、恋人への愛であり、仕事への愛であり、友人への愛であり。
さらに言えば、こちらからベクトルが伸びた愛だけではなく、こちら側へと向けられた多方向からの愛が丁寧に描かれている。
恋愛小説というよりは、愛小説だ。愛が五月雨式に降り注ぎ、読者の心を満たしてくれる。
私が愛しているものは何だろうかと考える。
妻、実家の家族、お笑い、ラジオ、トレーニング、美味しいご飯、サウナ、たった一人の友達。
なんだ。ここにも愛が確かに存在しているじゃないか。
物語だけではなく、私の周りにも確かに愛が存在していてくれて、私を祝福してくれている。そのことを人は簡単に忘れてしまう。
デジタルばかりに気を取られ、私たちは身の回りにある愛を見落としてしまっているのかもしれない。
デジタルの過視聴により、愛に対する視力が低下しているのかもしれない。
アナログとデジタルの違いを検索してみた。
アナログとは、連続した量で表示することを言うらしい。
目の前にある一瞬の愛は、決してデジタルなんかじゃない。
そこに至るまでの過程、それらが一つずつ重なり合って、素晴らしい愛が刹那的に存在している。
愛に感謝しよう。
奇跡に感謝しよう。
愛の素晴らしさを教えてくれた、この物語に感謝している。そして愛している。
これからも人生を愛で満たしていきたい。
いや、愛で既に満たされているのだと、今ある幸せに気づきながら生きていける人生でありたい。
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