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無意味な人生が辛いから、子供を育てて人生に意味を持たせたいのかもね。 〜「乳と卵」「夏物語」を読みました。〜


川上未映子さんの「乳と卵」「夏物語」を読んだ。

生きること、生まれること、生むことについて考えさせられた。

子供を生むか生まないか。
人生の大きな判断だ。

ずっと人生がしんどかった。
子供を生むことで、「人生の被害者」を増やしてどうするんだという気持ちは今もある。
こんなに苦しい世界に、自分の子供を産み落とすことなんて、できっこない。

ただ、子供がいない生活も、それはそれでしんどい。
世間の目もある。
「子供はまだなの?」「頑張らないとね。」
悪意のない言葉たちが胸をえぐる。

結論とすれば、子供はいたらいたでいいし、いなかったらいなかったで、別にそうゆう人生だっただけのことで、気にすることなんてない。
子供がいてもどうせいつか人生は終わるし、子供がいなくてもまた、人生は等しく終わっていく。

私には今、子供がいない。
年齢的にそろそろ考えなきゃいけない時期なのだろう。
先延ばしにしている自分がいる。
日々の忙しさで誤魔化して、自分の人生から目を逸らしている自分がいる。

みんな子供を設けようと決意した瞬間ってあるのだろうか?
それとも偶然、できてしまった人の方が多いのだろうか?

後者のように、深く考えない人間に生まれたならよかった。
いかんせん、思考にがんじがらめで、中々行動に移せないタチだ。

いつか私にも子供ができるのだろうか。
それはわからない。誰にもわからない。

もし子供ができたなら、せっかくのご縁をありがたく噛み締めて、大切に育てよう。

もし子供ができなかったら、そうゆう人生なんだと理解して、自分の時間を楽しめたらいい。

人生は苦しい。
きっと子供が産まれても、人生は苦しい。
もっと苦しくなる可能性だってある。

けど、その苦しみの中に一筋の光を感じられるから、みんな子供を必死に育てるのだろうか。

人生の無意味感に襲われる。
きっと人は、自分の人生に何かしらの意味を添えたいんだ。

子供を立派に育てる。
きっとそこに、人生の意味を見出したいんだ。
世間や自分に向けて、私はちゃんと意味ある人生を生きているんだって、そう示したいんだ。

産むか、産まないか。
産もうと思ったとて、産まれない命もある。

ただ受け入れて、生きていこう。
全ては運命だ。すでに決まっているとも言えるかもしれない。

小説のページをめくるように、今日という1ページだけをとりあえず生きてみよう。
ここからどんなシナリオが描かれているのか。そこに自分の子供なんてキャストが登場するのか。

楽しみに。苦しみさえも人生の味わいとして。
とりあえず、生きてみたいなと、そう思います。

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