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びっくりドンキーですこしビックリしたこと
びっくりドンキーのハンバーバーグディッシュのあの木の丸い皿は、昔からありました。ハンバーグの肉汁がご飯のつゆ(汁)になり、至福の味をかもし出していました。
最近のドンキーでは、この器の真ん中が隆起しており、ハンバーグの肉汁がご飯にかからない工夫がされているようです。
学生時代、母が作ってくれたお弁当のおかずの汁がご飯に混ざり、それがまたおいしさを引き立てていたことを思い出します。私は「ご飯汁だく派」でしたが、上品な世間の人々は「つゆご飯反対派」が多数派を占めていたのかもしれません。
びっくりドンキーは北海道発のファミレスで、札幌で働いていたとき、私はスキーに取りつかれ、毎週スキーに行っていました。市内には藻岩山があり、都心から20分ほどでスキーが楽しめます。
疲れてお腹が空いたときは、必ず藻岩山のふもとにあったびっくりドンキーで、チーズバーグディッシュとメリーゴーランドを頼み、空腹と甘いメリーゴーランドが五臓六腑にしみわたりました。
ソウルフードというものがあり、たまに無性に食べたくなる料理が存在しますが、びっくりドンキーもそれで、先週2回もお世話になりました。
メリーゴーランドはソフトクリームベースのパフェで、ポッキーとクッキーが同居し、白玉が3つ入っていたように記憶しています。この取り合わせが絶妙で、ソフトクリームのなめらかな喉越しと、白玉の食感が口に残り、とても良い具合でした。
ところが昨日、メリーゴーランドをオーダーしようとしたら、メニューにありませんでした。もしかしたら「白玉問題」が勃発したのでしょうか? 私のソウルフードがまた一つ、こよなく愛するものが消えてしまったと思うと残念でした。
先日、家内と昼食に訪れた際に、家内は彩セットSSをオーダーしました。これは、プレートにハンバーグと彩り豊かな野菜が盛られ、味噌汁とドリンクがつくお得なセットです。しかし、家内はSSというのがご飯の量だと勘違いしたようで、朝食を抜いていたせいか、「ハンバーグは普通に食べたかったのよ」と怒り気味でした。
(ハンバーグの量はSSが100グラム、Sが150グラム、Mが200グラム、だったとおもいます)
ハンバーグで家庭不和になってはまずいと思い、私のハンバーグディッシュMサイズを50グラム分切り分け、彼女にプレゼントしました。これで私は150グラム、彼女も150グラムになり、ケンカというか八つ当たりを受けなくて済みました。良い選択だったと納得しています。
お礼に、彩りの中からサヤインゲンとサツマイモをプレゼントしてもらい、一触即発の中でうまい外交によって戦争を回避できました。
昨日、再び家族でびっくりドンキーを訪れました。隣の席にはとても温かい雰囲気があり、パパ、ママ、年長組の年子?の男の子が二人と、お母さんが乳児を抱いていました。テーブルにはポテトや唐揚げが所狭しと並べられ、楽しそうに食事をしていました。日曜のブランチとして、これ以上幸せな光景はないだろうと思いました。
5人には料理が少し少ないと思っていたら、「パパ、ハンバーグが来たよ」と小さな子どもにそれぞれ一皿、ハンバーグディッシュが運ばれてきました。あまりにがっついて食べるものだから、ハンバーグの切れ端が皿から飛び出し、床に落ちてしまいました。それでも、誰も気にすることなく、良い雰囲気はそのままでした。
パパは、学生時代の昼食前に教科書を立ててお弁当を広げ、すぐに平らげたかのように、ハンバーグをかき込んであっという間に食事を終えました。そして「ママ、先に食べてごめんね」と赤ちゃんを抱き、ママが自由に食事できるようにしていました。
この典型的に幸せな家族の時間は、おそらくかけがえのないものとなったに違いありません。
びっくりドンキーに来ていたお客さんは、小さな子どもがいるファミリーかカップルが多いのですが、お年寄りも多く見かけます。老若男女問わず、幅広いファンがいる「キング・オブ・ファミレス」だと思います。
個人的には、3大ファミレスはびっくりドンキー、サイゼリヤ、そしてジョイフルです。
びっくりドンキーは、食材の生産から製造、販売まで一貫したビジネスを展開しています。これを第6次産業というらしいですが、4次? 5次? と考えていたら、1次、2次、3次を足すと6になるらしいです。
ここのサラダはとてもみずみずしくて美味しく、口に入る食材まで一貫していると思うと、あのような優しい家族が集まるのは、この企業の姿勢が伝わっているからに違いありません。
100年後の世代も、みんなを幸せにするファミレスとして、びっくりドンキーがずっと続いて欲しいと思いました。できれば、メリーゴーランドの復活を望むファンの一人として。