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#101 [読書レビュー]メモの魔力(前田裕二)

とにかく売れて有名になった本です。この本を前に「メモ」と聞いて、記録のためのメモかと思って回れ右してしまった方が多いと思います。私もその一人でした。

でも、どうしてこんなに売れているんだと気になって、いざ読んでみると、メモは単なる記録ではなく、知的生産として活用するためのツールだということでした。その方法を余すことなく紹介されていました。


幼少期の原体験

著者の前田氏は幼いころに両親を亡くし、貧困生活を余儀なくされます。8歳で路上ライブに出てギター弾き語りを行い、投げ銭で生計をたてるという、これが本当に1990年代の日本なのかと耳を疑うような幼少期を過ごしますが、この原体験が、後のビジネスモデルへとつながります。

メモが前田氏の人生哲学であり、メモが夢をかなえたと前田氏。
幼少期の路上ライブでの体験をもとに、ShowRoomというライブ配信サービスでデジタル再現した彼の言葉には説得力があります。その過程でメモなくして実現はあり得なかったと前田氏は語ります。

鍛えられる5つのスキル

前田氏はメモによって、以下のスキルが鍛えられると述べています。

  1. アイデアを生み出せるようになる(知的生産性の向上)

  2. 情報を「素通り」しなくなる(情報獲得の伝導率向上)

  3. 相手のより深い話を聞きだせる(傾聴能力の向上)

  4. 話の骨組みがわかるようになる(構造化能力の向上)

  5. あいまいな感覚や概念を言葉にできるようになる(言語化能力の向上)

書評家の三宅夏帆さんもメモを大事にしていて、文章を書くためのアウトライン作成(構造化)に「dynalist」というアプリを使っています。

ホリエモンもiPhoneのメモアプリに大量のメモを残し、そこからビジネスモデルのアイデアを次から次へと生み出しています。

メモで思考を深める

メモを元に、具体的な事象を抽象化する思考を鍛える。抽象レベルを具体レベルまで落とし込む。具体⇔抽象の訓練をメモを通しておこなうことで思考が鍛えられます。頭のいいひとは抽象化がうまいですよね。

また、メモを通じて思考を深めることで、自己を認識する力も養われると述べています。「己を知り敵を知れば百戦危うからず」。まずは己を知ることをメモから思考してみたくなりました。

あわせて読みたい本

「メモの魔力」と合わせて、これも読んでおきたいな、と思った本を3つ挙げます。

まとめ

手元に残したメモの断片こそが、アイデアの源泉というところに深く感銘を受けました。
noteの執筆活動をするうえで、「メモの魔力」はとても有用な著書だと思いました。私自身もメモを取らなかったことで、忘却してしまったことは数え切れませんし、生活に支障をきたしたこともあります。

今まで情報を素通りしてきて、本当にもったいないと思いました。メモをとることを習慣にして、言語化能力を身につけ、楽しくnoteを続けられるようになりたいと思いました。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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