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漁業と私たちの接点は「食」だけですか?〜一棚本屋さんはじめました〜

2024年12月に、東京・大岡山の棚貸し本屋「みんたな」で一棚借りて、本屋さんをはじめました!
棚のコンセプトは、「漁業の気配を届ける本屋さん」。店名は、「波止場の書斎」にしました。老舗のスナックの名前みたいで気に入ってる(笑)

棚のコンセプト

例えば、私が「漁船」のことを知りたくて手にとった本。読み進めると、流体力学や気象の話、江戸時代の歴史の話が出てきたりする。歴史とか物理とか苦手なのに、大好きな「漁業」を通すとすんなり受け入れることができる。
そんな風に自然に、”推し”から広がった世界の片隅に、「漁業」や「漁師」の気配を感じてくれたら、、、

今回このご縁を頂いた美ー菜巣AngelinoオーナーのRinoさんに心からの感謝を申し上げます。
最初は少しずつ。いずれは古物商や新刊仕入の体制も整えて、いろいろ仕入れてみたいと思っています。


なぜ本屋?ー漁業とみんなの接点をもっと広げたいー

漁業と何かをつなぐ仕事をしていると、どうしても「食」という切り口から皆さんとの共通項を探すことが多くなってしまいます。
一方で、私自身実は漁業に関わる人々の営みや空気、マインドに惹かれているし、漁船や漁具なんかも大好きです。そのそれぞれを見るとき考えるとき、「あ~今の私につながっている」「生かされている」「なにそれめっちゃおもしろい」てな感じでものすごく自分の感情が揺さぶられる。
(で、どちらかというと魚を食べるのは苦手だったりする(笑))
そして、私が感じているこの魅力は「魚食」や「おいしい」という切り口だけでは伝わらない気がしている。

そんな自分の中でかすかに生まれていたハードルに挑む最初の試みとして、本屋さんを作ってみました。たのしすぎる(笑)

「魚介類を食べる」こと以外にも、生活の中に漁業の気配を感じる”なにか”を提供できればいいな~と思っています。

こんな本を置いてみます

一言で言い表せないこと、データでは表現できない事実、だけどそこに生きる人たちにとっては大切なこと、大切なんだと気づいてもいない当たり前のことがあると思います。「そうそう、漁師ってそういうところがある」「うまくいえないんだけど漁業のこいうとこが好き」「そうなの。ままならないけど受け入れなきゃ」、私がそんな風に感じた文章や物語・絵や写真を綴る本たちを選書してみました。

読む人によって、感じ方が変わることもあると思います。それも素敵。
私は「漁業」や「漁師」というキーワードで惹かれた本であっても、別の誰かにとっては「科学」とか「芸術」とか、別のキーワードが光っているかもしれない。
入り口や興味の中心は違くても、その傍らに漁業や漁師の気配を感じてくれた、ちょっと嬉しい。

例えば、私が「漁船」のことを知りたくて手にとった本。読み進めると、流体力学や気象の話、江戸時代の歴史の話が出てきたりする。歴史とか物理とか苦手なのに、大好きな「漁業」を通すとすんなり受け入れることができる。
そんな風に自然に、”推し”から広がった世界の片隅に、「漁業」や「漁師」の気配を感じてくれたら、、、

だから、本棚には選書リストも置きます。それぞれの本に出てくるキーワードをリストアップして、みんなの興味の入り口からも本を選んでいただけるようにしたいと思います。

ぜひ、「みんたな」で私の棚「波止場の書斎」の本を手に取っていただけたら嬉しいです♪

【みんたな店舗情報】
東京都大田区北千束3丁目15−16
美ー菜巣Angelino内

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さてさて、漁業コミュニケーター/漁業の翻訳者を名乗り始めてから、一年が経とうとしています。
自分で勝手に名付けたこの職業ですが、大変ありがたいことに、たくさんの人たちに面白がっていただき、私が想像しなかったような「漁業コミュニケーター」の役割や仕事を見つけることも多々ありました。尊敬する業界の先輩が、「漁業コミュニケーター」を名乗ってくれたり、、、なんてうれしいことも。
さまざまな考え方や出来事が生まれ、発信される世の中で、漁業コミュニケーターとしての軸をぶらさないために、人の言葉に影響されすぎない自分の考えを持ち続けることは、簡単なことではない。
受入れながら、学びながら、面白がりながら、ですね。
来年もいろいろやってみよう。


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