「障がい特化型訪問介護」のやりがいとは?新規事業を立ち上げたマネジャーに聞いてみた
入社した経緯
入社したのは今から11年前の夏ぐらい。当時はまだ20代で、前職では特別養護老人ホームの介護の現場の副主任として勤務していました。介護事業部の中ではNo.2で、自分の働き方としては、自分の都合の良い時というか発言できそうな時は前に出て、分からないことは責任者に任せて、苦手なことからは避けるような働き方をしていました。最初はそれで学べていると思っていましたが、退職する1年くらい前から何か違うと思うようになっていました。
自分の力でやっていかないとこれからの成長はないと思い、ケアマネジャーの資格に合格し、資格がとれたタイミングで、自分の力でチャレンジできる環境を探していました。そんな時にこれから立ちあげる住宅型有料老人ホームmusubiの求人を見て、チャレンジしたいと思いました。当時の面接は3回あり、面接の中で代表の安部と話して、会うたびに想いや目指す方向性に共感し、ここで一から立ち上げを経験したいと思い入社しました。
‐想いや方向性に共感されたとありますが、どういう想いや方向性をお聞きしていたのですか?
きついとか汚いと思われているこの業界を変えたいという想いや、いろんな人から介護職っていいよね、この仕事っていいよねって思ってもらいたい部分が共通したのが大きかったです。
また高齢者の方に、「最期まで自分らしい生活を送ってほしい」という想いですね。自分らしく暮らすにはどうすれば実現できるのか。専門職としてどうやって関わっていけるか。面接の中で何度も話しました。
マネジャーの仕事内容について
マネジャーの仕事は人を通じて成果をあげる事だと思っています。その成果とは予算達成や人の成長で、「どうすればチームが自立して成果をあげれるようになるか、これをすれば成果が出てスタッフの成長につながるのではないか?」などを常に考えながら行動をしています。
‐今注力している仕事はありますか?
育成や仕組みづくりです。仕組みがうまくまわって、各事業所が自分たち自身で仕組みをまわせて、迷うことなく毎日進めるという土台をつくることが重要だと思っています。何も仕組みがない中で仕事をすることが、自分自身の経験ではしんどかったので、仕組みをつくり、その中でエラーがでたら、解決していく。事業所内で自分たち自身で仕組みをまわせることの比率を増やしていくことを意識していますね。
‐仕事へのこだわりはありますか?
ノーとは言わない。そもそも断るのが苦手というのもあります(笑)
頼まれているということは、期待されてると思うと最大限こたえたいと思っています。
‐頼まれた仕事で、これは大変な仕事を引き受けてしまったと思った仕事はありますか?
やはりホーム長という役割をしている時ではないでしょうか?実はホーム長の時に普通では経験できないある出来事があって、その中で一つ大きな失敗をしてしまいました。その失敗で事態が悪い方向に進んでしまい、「この先どうなっていくんだろうか・・・。」という不安を抱ながら仕事をしていたことを覚えています。
その時に相談に乗って下さっていた顧問弁護士さんからアドバイスとして「失敗しても隠さずに素直に誠実に向き合う事が大事」という言葉をいただきました。それから「素直に誠実に」ということを意識しているのですが、以前に比べると人として信頼してもらえる人間に近づけているのではないかと感じています。
障がい特化型訪問介護のやりがい
‐障がい特化型訪問介護の仕事内容について詳しく教えてください
障がい特化型訪問介護の仕事は、障がい区分をお持ちの方のご自宅に伺って身体的なサポートや家事等のサポートを行うのが主な仕事です。利用者様の年齢は主に20代~50代の方で、脳性まひの方や脊髄損傷の方、また自閉症の方などがおられます。(若い方だと9歳の子供や高齢だと70代の方などもおられます)
身体的なサポートでは、着替えや排泄、また入浴などがあり、家事のサポートではお部屋の掃除洗濯、また調理など日常生活を営む上で必要な事の中で利用者様が一人では難しい事をサポートしていきます。
その他には一緒に買い物に行ったりスポーツジムに一緒に行ったりする外出同行などもあります。
‐今まで高齢者介護の経験しかなかったとのことでしたが障がい特化型訪問介護の新規立ち上げをしてどうでしたか?
実際にチャレンジしてみて、自分自身の幅がひろがったと思いました。高齢者介護と障がいの分野は全く違うと思っていましたが一緒でした。
高齢の方でしたら高齢になってから何らかの疾患などで障がいを負ってしまい、それからの人生をどう支えて最期の瞬間までサポートするかという事が役割ですし、お若い方だったら障がいを負ってしまったけどそこからの人生をどのように楽しく過ごしていけるか、というのを支えるのが役割だと思うので、高齢分野と障がい分野では利用者様にとってのタイミングが違うだけで、自分達のするべき事は同じだと感じました。
‐障がい分野のやりがいとはどんなことがありますか?
障がいサービスを必要とされる方は医療の段階を超えて、これから自分の生活を取り戻すとか、新たな生活をつくっていくという方が多く、新生活のサポートに入ることが多いんですね。
例えば、病気や怪我で障がいを負ってしまったとき、まずは入院をして治療を受けますが、治療が終わって自分の暮らしに戻っていく段階では医療の関わりは少なくなっていき、退院後、自分の暮らしをどのように築いていくのかが課題になっていきます。ここからが僕たち福祉の出番ですね。
利用者様がどのように生活していきたいかを理解し、その生活をどのように実現させるかが介護職としての専門性が一番発揮できることだと思います。ここが面白いと私は感じていて、リアルに自分たちの関わりによって、その人の暮らしが良くも悪くもなる。私たちは良くするために、そこにむけてどうしていくかを話し合いをして、ご本人やご家族と相談して決めていく。そこで利用者様の暮らしがよくなっていけば凄く嬉しいんですよ。高齢分野も障がいの分野も、福祉のちからでその人の生活に大きな影響を与えられる可能性があるところがやりがいですね。
‐高齢者介護とちがって、障がいの分野は力の強い人も多くいて、暴力をふるわれるんじゃないとかと思って、障がいの分野に挑戦するのが怖いといった意見もありますが、実際はどうでしょうか?
本人からすると暴力ではないと思うんですね。私たちからしたら暴力と思うような事でも、本人は困っているだけのケースが多いです。パニックになっているから、手がでたりしているだけで、何に困っているのか、どうすれば落ち着けるのかという視点をもてば、怖さはなくなるのかなと思っています。何かの意思表示なので、何に困っているのか、ニーズを見つけ出すのが専門性だと思っています。
‐事業所全体として、どういったフォローをしていますか?
苦手な人同士なのであれば、利用者様の担当を変えることはあります。相性の良い人が担当するのがベストだと思うので、職員と利用者様の相性も大切にしています。慣れるまで不安とかの場合は、職員2名で担当していき、徐々に相性がどうかの確認をしてから1人だちというやり方をしているケースもあります。
‐今後の事業所の展開について
障がいサービスがもっと必要で困っておられる方が多いと身近に感じており、できるだけサポートできるようにしたいと思っています。事業所も現在は大阪市城東区にしかありませんが、今年は別のエリアにも進出する予定ととなっております。なのでこれからも同じような想いを持った職員を増やしていきたいですね。私たちの環境が良いかと聞かれると、自己評価しかできないですが(笑)環境が悪くて成長が止まっている人もいると思うので、人間的に成長できる人を育てられる事業所にしたいと思っています。人としての成長を促せて、人生を豊かになるような関わりがしたいですね。自分もそうしてきてもらって今があるので、自分もメンバーにしていきたいと思っています。
障がい福祉に挑戦したいと思っている方にメッセージ
入社してからは、不安がなくなるまでマンツーマンでサポートします。1人立ちできるようになっても、メンターをつけて、不安があれば相談やサポートもいつでもできるフォローアップ体制があります。研修にも力を入れていて、計画をたてて毎月実施しています。学べる機会を作って、現場に活かせるようにしています。最近の新入職者の方にも、こんなに教えてもらったことないですって言われるくらい、力は入れていますね。業界全体としては研修が仕組化されている法人が少なく、背中を見て育てが多いので、最初から大事に丁寧に育成し、不安なくできるような体制作りを心がけています。
‐現場で活躍するメンバーはどういった人でしょうか?
この仕事は介護技術があればいいという仕事ではないんですよ。どちらかというと、コミュニケーションの方が重要で、利用者様が求めているのは一緒に楽しい時間を共にできる気の合う方なんです。どれだけ介護技術が高くても気の合わない人だと嫌がられてしまうんですね。だから、人が好き、接客が好きという方はすぐに活躍できると思います。技術はあとからでも成長します。難しい現場や重度の方のイメージを持たれがちなんですけど、普段の会話+清掃といった現場もあります。軽度の方からスタートできるし、ハードルが高く見えますが低いです!利用者様の中には、お話してほしい人も多いし、なかには友達のような感覚で、自分のことを受け入れてくれる人が求められているので、初心者でも何も心配しなくていいので、安心して応募してくださいね!
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