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みちくさのーと

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旅先で一箇所に長く滞在しがちな自分がゆっくりペースで感じ取った国内外問わずの出かけ先でのメモです。
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まばたき2回

8月を迎えた朝。 朝ベッドで目が覚めて、習慣のように身体の傍らに置いていたスマホの画面を開く。 しかし、夜の間上手く充電ができていなかったようで、すぐに電源が落ちてしまった。 急に手持ち無沙汰になり、でもまだ起きる程の気力もなく。 しばらく開かないままに枕元に飾りのようにして置かれていた本に手を伸ばし、 窓から差し込む夏の朝の光りの下で、ページをめくる。 * * * 空について書かれていた。 オノ・ヨーコの「どんぐり」という空色の真四角の本。 彼女は読者に問いかける。

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カラッとした太陽の下で

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ステイ東京の息抜き

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はみ出しデンマーク

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石垣の3月

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黄色い港町の黄色い教会

自分の名前:ソト語編

2019年のクリスマス、レソト王国のモショエショエ1世国際空港に降り立ちました。レソトは南アフリカに囲まれた内陸国で全土が標高1500mを越える平地のない国です。 さて、そこで出会った人々に自己紹介する度に言われたことがありまして。 どうやらソト語で私の名前ムツミは「ハンター」(狩る人)を意味するらしいのです。“まったくそのままだよ!”と驚かれ、こちらも驚きました。 ハンター。随分と勇ましくないですか。 ハンティング=狩りは目的(獲物捕獲)を打ち立てて、その達成のために戦

デンマークのーと - アブサロンで夜ごはんを囲んで語ったこと

コペンハーゲン市内に、毎晩100名を超える人が集まり、初めまして同士で夜ご飯のテーブルを囲むコミュニティスペースがある。席を確保したかったら予約マストという人気ぶり。 背の高いレンガの建物は、リノベし内装をカラフルに彩った元教会。 ポップな雑貨で日本でも人気のフライング・タイガーの創設者Lennart Lajboschitzが先導し、2015年に立ち上がって以来、人を集め続けている Community Centre Folkehuset Absalaonである。 アブサロ

デンマークのーと - 分解すること組み立てること

デンマーク王立図書館にて、偶然通り掛かり、参加させてもらったワークショップ(子供向け)。 ・生花を用意し、花を一つ選び分解する。 ・パーツごとにフェルト上で縁取りをしていく。 ・フェルトを縁取り線に沿って切る。 ・切り取ったフェルトの花びら等を、もう一枚用意したフェルト上に自ら成形していく。 ザっとこんな感じのワーク内容。 「わー生花を使ったアートワークって華やかだな~」「フェルトの2色どうしよう~」と楽しんでいたのだけど、最後に自分でフェルトの花を組み立てるステップが、

デンマークのーと - 椅子

椅子を空間に投じることは流れていく時間に点を打つこと。 デンマークで見かけた椅子の姿は、座る人それぞれに寄り添うものであり、空間に支配されない様子が印象的でした。向きも種類もバラバラに置いて、各々にオーナーシップを与えている感じ。 (同一種類を同一方向にビシッと置いている場面ももちろん多々) これって、Flexicurityと呼ばれる労働市場のあり方や、フォルケホイスコーレに代表される、成人してからも自分のペースで学べる場を社会として設けている様子 にも共通項を見出せる気が