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わたしの今日を形作った2023年の本

年が明け、北海道は冬本番を迎えております。
今冬は雪雲にエンジンがかかるのに随分と時間がかかり、ここに来て毎夜しんしんと舞い落ちた雪により、ようやく例年通りの雪景色が見られるようになりました。
北国の人はこの現象をこう言います。
「雪の量は毎年帳尻が合うように降るもんだべさ」
最近考えることといえば「あと二ヶ月で春が来る。春よ、来い。早く、来い」に尽きます。

さて、noteを放置するに任せたこの九ヶ月ほどの間にわたしが行っていたのは、相変わらずの読書でした。
昨年は北海道各地でひぐまの出没が相次ぎ、行きつけにしていた公園は軒並み閉鎖や利用区域の制限という憂き目に晒されたこともあり、思うように虫たちに出会う時間を設けられなかった、というのも本の世界へ誘われた理由かもしれません。

年間◯◯冊読破
みたいな宣言は読書においてなんの意味も持たないと思うたちの少し捻くれた人間ですが、去年から描き始めたマンスリー手帳や日記に読書の簡単な記録をつけている関係で、イチ、ニィ、サン、シ、なんと無しに数えてみました。

計八十一冊。
多いのか少ないのか全くわかりません。

去年はSNSの世界から数歩身を引き、投稿も閲覧もせずに読みたい本を読みたい時に読みたいだけ読んで、感想などを綴ることなく読みっぱなしでひたすら読むことだけに時間を使った一年だったので、今手元に残っているのは「投稿する予定もない本の表紙が写った写真たち」だけ。

一年間そんな気持ちで読んでいると、心境の変化が訪れました。
それは「本の感想やら解説めいたことを尤もらしく語る必要なんてあるんだろうか」という疑問と、なんとも言えないおこがましさのようなものでした。

というのも、本を読んだ時に感じる事は、時世時節でまた変わるということを実感したから。
感想なんてものは舞い落ちては溶け、溶けては凍り、その上に降り積もる雪のようなもので、時間が経てばまた溶けて消えてしまうもののような気がしたのです。
去年はいくつかの本を再読しましたが、そのどれも、はじめに読んだときとは全く違った印象を持ち、別の考えに至りました。
今の気持ちは今のものでしかないのに、それを綴り残し続けることへの抵抗感。
読んで、読んで、自分の中に染み入るままにしたい。

これが去年のわたしでした。
では、今年は?
実は、心境の変化はあまりありません。
読みたいものを、読みたい時に、読みたいだけ読んで、読みっぱなし。
どんな本に出会えるのか、考えるだけでワクワクします。

去年はこんな本を読みました。

そうそう。
今年は、今年こそは、虫たちに会いに、あそこの河川敷やあっちの方の森林公園に許すかぎり足を運びたい。
そして、道外に遠征して見慣れぬ虫にご挨拶もしたい。

そんな一年の抱負を記し、また一旦休眠に入りたいと思います。

皆々様が一日一日健やかに、そして毎日楽しいなにかに出会いながら過ごせますように。



おまけ
去年の夏に見つけた羆の足跡
大きめのウェーディングシューズに
負けない大きさ
おまけ②
台湾旅行で出会った
アカスジベッコウトンボ


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