この激情だっていつか忘れてしまうんだ。

昼まで寝ていた。本当は朝に起きたけれど、起きたくなくて布団にもぐっていた。音声と音楽を聴いていた。

昼に起きてマンガを読んだ。本当は外に出ようと着替えたんだけど、出ないまままた部屋着に戻った。新しいズボンに合う服を考えたんだ。少し派手だから外に出るの緊張してしまうな。服なんて好きなものを着ていればいいのに。

それから食事をして、動画を見た。夕方は音楽を聴いてぼんやりしていた。

何もやる気になれないな。何も考えたくないな。こんな様で大丈夫だろうか。明日は友人に会うのにな。

こんなにも悲観的なのはマンガのせいだ。音楽のせいだ。それと寒いせいだ。悲劇にもなれやしないなら、全部壊してくれれば彼と同じになれるのに。

物語の終盤、ちょうどアルバムの最後の曲だった。主題歌みたいに重なって、長い長い間奏がまるでこの話のためにあるみたいだった。だから音量を上げてドラマチックに仕立てたけれど、それでもこの激情だっていつか忘れてしまうんだ。それがいつになく寂しかった。

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