書きかけの詩を書き上げた部屋に戻ってきてからのこと。
今日は飛んで帰ってきた。嘘だけど嘘じゃない。信号で止まることもなく自転車はぐんぐん進んだ。
帰宅していくつかの連絡を返し、ついでに来週のことを聞いてみるなどした。人と折り合いをつけていくのが本当に難しい。見える譲り合いならできるのに、見えなくなった途端にできない。困難だ。
探っている間に見放されて、悩んでいる間に離される。待てない人とは仲良くもなれないけれど、待ち過ぎる人もそれはそれで問題だ。
少し不安だったことは大丈夫だった。やることはやったし、特に考えることもない。
レコードを聞くんだ。そのためにすっ飛んで帰ってきたのだ。早く風呂に入って、夜を伸ばしたい。映画も見て、小説も読む。音楽も聞くし、お酒も飲むかもしれない。
昼間のラジオで、普段何のお酒を飲むか聞かれたゲストがちょっと嫌そうに答えていたのが良かったな。気取っていると思われないように拘りを隠したのに、司会の人がしつこく聞くものだから渋々答えていた。あれ嫌だっただろうな。その謙虚さ、ちゃんと伝わってるよって言ってあげたくなった。
自分もそれ飲むよって言ってあげる気持ちで、今夜飲むかもしれない。
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