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古森 もの
2022年11月17日 20:22
ほんのりと切った指先からちいさな金魚がほとばしった赤黒赤黒とめまぐるしいうずにどきりとしながらも水面が静まるのをつつましやかに口をあけて待っていた * 連日の雨により部屋をぱんぱんに満たしていた空気わたしは眼球をもてあそびぬるい泥にくるまれながら傾斜していくわたし自身を天井にもぐりこんで息をひそめて見送っていた (つとつととそのときだ) つやや