通勤リュックの最適解
肩こりがひどい。
少し前に28歳の誕生日を迎えた。年齢を感じ始めるにはいささか早いような気もするが、受け止めざるを得ない事実だ。ここだけの話、今私は自分史上でかなり重めの肩こりに悩まされている。
いやけど待てよ。猫背で姿勢が悪いのも原因かもしれないし、丸まって寝るもの良くないのかもしれない。もしくは頻繁に背負う通勤リュックが体に合っていないのか…?
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こんばんは。ムラタのラヂオのクリタです。
「ムラタのラヂオ」という名前で、stand.fm、Spotify、Apple Podcastでウメムラさんと雑談配信をしています。
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考えうる肩こりの原因は年齢だけではない。というか他にも色々あるから年齢が原因ではないのかもしれないしそう思いたい気持ちでいっぱいだ。とりあえず楽に潰せる可能性から潰していきたい。となるとやっぱり毎日のように使う通勤リュックの乗り換えが先決なのではなかろうか…。
日頃からリュックを使う機会が多い私だが、数えたら今8個ほどリュックを所有していた。人生の同時期にそんなにもリュックが必要なのだろうか?と疑問に思いつつも、よくよく考えてみるとリュックに対して強めなこだわりを持っていそうな自分に気がつく。ポケットのサイズや数、デザイン、容量や形。ビジネスリュックの乗り換えを検討するにあたって、自分のこだわりを可視化しつつ、必要な条件を独断と偏見を交えて考えていきたい。
まずは私が今使っている通勤リュックについて。
■グレゴリー カバートミッションデイ 22L
正直にお伝えすると、このリュックは全くもって悪くない。寧ろいいリュックだと思っている。
老舗バックパックメーカーのグレゴリーが作っているビジネスリュックなだけあって、機能性も容量も充分だしデザインもビジネスシーンと調和が取れていてすごく良い、質実剛健なリュックだと思う。これは胸を張って人におすすめできるアイテムだ。
問題は私の体には合っていないという点なのだ…。グレゴリーさんにはなんだか申し訳ない。
少々重たい荷物を運ぶこともあるので、ショルダーハーネスと背面のクッション性がもう少し欲しいのと、サイズ感がもうひと回り小さくても良いと個人的には感じている。
さて、乗り換えを検討するにあたってまずは必要な要件をあぶり出していきたい。
用途は通勤用だが、一応オフでも使えるように、カジュアルな服装にもマッチするものが良いと思う。とは言え、仕事の客先で顰蹙を買うものはもちろんNGだ(今はほとんど客先に伺うことはないのだが)。まぁなにごともバランスが大事。これを踏まえて考えていこう。
【ビジネスリュックの(個人的)必要条件】
(1)色・デザイン
通勤用とする以上、ビジネスの場と調和の取れるスマートなものを選びたい。色は黒。ロゴは控えめ。できればシルエットはスクエア型。そして素材感にもある程度目を光らせていきたい。ナイロン生地だとしても目の粗さや生地の厚み、光沢感などで印象は結構変わってくる。アウトドアテイストに寄りすぎてしまわないように注意が必要だ。
(2)容量
今使っているリュックは22L。小さいと感じたことはないので、20〜26L程度が適切な気がする。 PCを始め周辺機器を日頃から持ち歩くのに加え、1泊程度の出張にも耐えうる容量だと嬉しい。
大きなリュックだと160cmあまりの私が背負った際に亀感が強くなるため、必要以上の容量は求めずにバランスの取れる大きさを選びたい。
(3)ポケット
リュックから小物を取り出す時、なるべくガサゴソしたくない。普段持ち歩く財布や名刺、リップクリーム、イヤホン、鍵、ペン、社員証なんかはきちんと仕切られているオーガナイザーポケットに収め、サラリと取り出せる大人でありたい。ポケットに限っては大が小を兼ねることはない、と個人的には思っているので、適切なサイズのポケットが適切な数設けられていることが理想だ。
(4)サイドポケット
古代より飲み物と折り畳み傘はここにしまう決まりになっている(私調べ)。かのハンムラビ法典にも記されているそうではないか。目には目を。歯には歯を。右にはペットボトルを、左には傘を。(は?)500mlペットボトルが半分以上収まるくらいの深さが理想。今回は通勤用なのでマストではないが、あったらちょっと嬉しい。ただしメッシュ感が強すぎたりダレているものはNG。カジュアル感が強くなりビジネスの場に不向きな印象となってしまうからだ。
(5)ハンドルがペラペラじゃない
リュックと言えど背負わない時もある。取引先にお邪魔する際などがイメージしやすいだろう。肩からおろし、手に持つ。ペラペラしたナイロンのテープのようなものでなく、しっかりと握れる太さのハンドルがついているのが理想だ(個人的には縦持ちでも横持ちでも構わない)。
(6)PCスリーブ
PCは毎日持ち運ぶので、PCスリーブがついていると安心だ。時には全速力で走ったり、満員電車に乗ったりすることもある。それになによりPCだってフカフカのお布団が好きなはず。
(7)ショルダーハーネス
現在使っているリュックからの乗り換え検討要因となった部分だ。肩への負担を減らしたいので、それなりにクッション性があり、重量の負担を和らげてくれるものを選びたい。背面のクッションも同様だ。
こんなところだろうか。。。冒頭で「こだわりが強い」などと豪語していたわりには大したことなかったな。って思っていますか?私も思っています。結構普通だったな。
それはさておき、上に書いたような条件を満たしているリュックを探しに行こうではないか。
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ということで、文字通り私がAmazonの奥地で見つけたリュックから、有名なリュックまで勝手にジャッジしていこう。まずは有名どころから。最初に言っておくけどかなり収穫が多かった。大漁。長いよ。全部で12種類。
※画像にリンクを貼ったのでもし気になるアイテムを見つけたら飛んでみてください。
【有名どころ】
①ノースフェイス シャトルデイパック 24L
アウトドアのイメージが強いノースフェイスだが、ほかにもビジネス向きのリュックをそれなりに出している。街中でも結構よく見かけるし。それだけ信頼されているメーカー、良いリュックだという証左ではあるが、個人的にはあまり人とかぶりたくないかも。。。
ノースフェイスの別のリュック(JESTERってやつ)を持っていてよく使うのだが、ショルダーハーネスのクッション性も、オーガナイザーポケットも使い勝手が良くてかなり気に入っている。そのようなブランドへの信頼感も踏まえ、シャトルデイパックも使い勝手の部分では文句のつけようがなさそうな印象だ。
②Aer Flight Pack 3 Black 20L
Aerのリュックはそのほとんどがビジネスの場に調和のとれるスマートなデザインだなという印象。どれを選ぶか迷ったのだが、私が条件としていた容量にマッチしてきたのがこちら。欠点はやや重たいこと。カバートミッションデイが1.1kg、先述のシャトルデイパックが0.98kg。対してこちらは1.54kg。リュックそのものが重ためな作りになっているようだ。ショルダーハーネスや背面のクッションでどれだけカバーできるのか気になるところ…。
デザイン的には先述のシャトルデイパックよりも立体感のあるこちらが個人的には好み。ショルダーで使うことはなさそうなので、Dカンは付いてなくてもいいかなぁ。。。全体的に少しサイズが大きそうなので、亀感を懸念する必要が少しだけありそうだ(実物を見る機会があったがやはり少し大きめかなという印象だった)。
③BRIEFING SW 2WAY PACK 16 WR 15.5L
BRIEFINGの無骨さはそのままに、アイコニックな赤いステッチが廃されることでより都会的で洗練されたリュックになっている印象だ。かっこいい、、、容量が15.9Lとの記載だったのだが、サイズ的にはもう少し入りそうだなと思ったので欲張ってピックアップ。
個人的にポイントが高かったのは、ポケット内部のディテール。ハンドル位置、ロゴの向きは横向き持ちのそれだが、オーガナイザーポケットの内部の作りが縦向き持ちの想定になっているところが素晴らしい。。。
横持ちできるビジネスリュックにありがちなのが、外側についているポケットまで横持ち想定で作られているパターン。このパターンだと背負った状態(縦)からポケット内部にアクセスする際、ポケットの出口が横向きになってしまうため、中身が落っこちそうなる。そのため、背負ったままの状態からポケットへのアクセスが可能且つ横持ちでも使えるこちらのリュックには感動&脱帽してしまった。さすがBRIEFINGだ。
ちなみに先述のAerのリュックも横持ち縦持ちどっちもOKタイプだが、ポケットの開口部から察するに基本は縦持ち(というか背負って使うこと)を前提としたリュックなのだろうと思う。これ↓はどっちもいける。
④master-piece explorer バックパック No.43450
Masterpieceと言ったらMISAMOの1stアルバムを想起する人も少なくないのではないだろうか。容量の記載は見つけられなかったが、20Lくらいはありそうな気がする。見た目はご覧の通りで大変シンプルなのだが、見た目以上にポケットが多く、使い勝手が良さそうな印象だ。メインコンパートメント内にも仕切りがあり、中身の整理がしやすそうだったのでチョイスした。
⑤Samsonite ヴァンガードスリムデイパック
ほかにもSamsoniteの製品で2、3個迷ったものの、ビジネスシーンへの調和とカジュアルさのバランスで最終的にこちらをチョイス。容量の記載を見つけられなかったのだが20Lあるかないかという程度だろうか。。。これまでピックアップしてきたリュックたちと比較するとやや薄めな印象のため、出張に持っていくならアメニティが充実しているホテルに泊まって荷物をできる限り削ぎ落としていく必要がありそうだ。
とはいえ撥水加工が施されているとのことで安心感があるし、フロントポケットにはスキミング防止機能が備わっているそうだ。強い。
⑥Victorinox アルトモント プロフェッショナル エッセンシャル ラップトップ バックパック 24L
ナイフのイメージが強いビクトリノックス。リュックも堅牢そうで好印象だ。比較的かっちりとしたスーツスタイルの多い職場にも馴染みそう。
これだけ仕切りが多いんだからさぞかし重いのでは?と思いきや重量は予想外の1.1kg。気になるのはメインコンパートメントの厚み(ちょっと薄い?)とサイドポケットの浅さだ。
⑦Incase City Compact Backpack With CORDURA Nylon 19.7L
有名どころ、最後はIncaseのこちら。いかなるTPOとも調和の取れそうなシンプルで無駄のないデザインだなという印象。さらに「長時間歩いても肩が痛くならない」というレビューも発見した。これはありがてえ。上部のポケットは裏地が起毛しており、サングラスやスマホを収納するのに良さそうだ。PCスリーブはメインコンパートメント内に設置されている。
特筆すべきはその軽さ。0.8kgだ。軽い。まさにビジネスリュック界の天使の羽だ。そういうランドセルあったよね。
これのほかにIncaseにはサイドポケット付きのリュックもあったのだが、シルエットが好みではなかった。
ほかにもPorter、TUMI、ace. も見てみた。が、冒頭で列挙した条件と合致しなかったのでピックアップはなし。一応以下に理由を記しておく。
■Porter:洗練された都会的デザインが多くて魅力的だったがやや容量不足。私がミニマリストだったなら選んでいたに違いない。
■TUMI:実用的且つビジネスの場にも調和の取れたリュックが多いが、個人的に好みのデザインがなかった。
■ace.:容量の選択肢が多く、デザインもスマートだったがこちらも好みのデザインがなかった。
いずれも選択肢の多い魅力的なメーカーだ。ビジネスの場にも調和の取れる良さげなリュックが沢山あった。今回はビジネスリュック、と言いつつもある程度オフでも使えるものを選びたいという観点で探しているため、折り合いがつかずピックアップはしなかった。1泊の出張にもあわよくば使いたい、なんて言わなければPorterからも選べたのにな…。南無三。
さてさて、有名どころはひととおり抑えたんじゃあないかと思うので次はAmazonの奥地…と言いつつインスタで見かけたものや、街で見かけたけど名前までは知らなかったメーカーのリュックとかとか、ビジネスリュックの王道メーカーではないけどこれいいじゃん!と思ったものをピックアップしていく。
【ビジネスリュックの有名どころ以外から】
⑧tomtoc UrbanEX-T65 20L
いきなりだがこちらは私の中でだいぶ本命寄りのリュックだ。というのも同メーカー、tomtocの40Lのリュックを所有しており実際に使っているのだが、使い勝手が良い上にショルダーハーネスのクッション性もなかなか。2泊程度の旅行で重宝している。そんな信頼もあって本命寄りとしてピックアップした。容量は20Lで、重量は990g。Incaseには及ばないもの、1kgを切ってくるのはなかなか魅力的だ。
それにAmazonのレビューも高評価なのだ。
⑨tomtoc Navigator-T71 18L
あたしってばこのメーカーのこと結構好きじゃん。。。
tomtocからふたつ目のピックアップだ。ひとつ前の同社製品と比較するとデザイン性ではやや劣る印象(もちろん個人的な好みの問題)だが、ポケットの使い勝手、独立したPCスリーブ、そして価格ではこちらが優勢。容量はやや少ない18L。とはいえ、これまでピックアップした製品のなかでは唯一の1万円未満という価格帯。コスパは間違いなく良いだろう。
⑩Evoon MULCH BUSINESS RUCK AIR 2.0
クラウドファンディングで資金を集めているメーカーらしく、めちゃくちゃユーザー思いな製品だ。まず製品紹介のページがかなりわかりやすい(そこ?いや大事だよね?)。容量は満足の22Lながら、なんと重量0.8kg。
ビジネスリュック界の天使の羽ことIncaseを超えてきた。もはや無重力空間の域である。
さらにはサイドポケット、オーガナイザーポケット、PCスリーブ、ハンドルなど上で挙げた条件のほとんどを満たしている…。ショルダーハーネスのクッション性に関する記述は見つけられなかったが、「自立しやすい構造」という記述を見つけた。条件に入れていなかったが、地味に嬉しい機能だ。
⑪UNIQLO ファンクショナルバックパック
正直に申し上げると学生時代にUNIQLOでアルバイトをしていたわたくしとしては古巣UNIQLOをかなり贔屓目に見ている節がある。とはいえ、こちらのファンクショナルバックパックは以前よりかなり気になっていたアイテムだ。容量は24L。メインコンパートメント内には15インチまでのPCに対応できるスリーブ、ポケット内にも複数の仕切り、サイドポケットも兼ね備えた上で安っぽさを微塵を感じさせないハリ感のある生地。。。
これで5,000円を下回ってくる…。今回ピックアップした上のどのリュックよりもお手頃価格。背負い心地は気になるところだが、ショルダーハーネスにはクッション性があるので、そこまで心配しなくて良さそうだ。店頭で手に取ってみたところ、結構軽い作りでなかなか好印象だった。
ブランドにこだわらず価格を抑えて選びたい方におすすめするならこれ一択かな…。やっぱあんたってばスゴイよUNIQLO。
ひとつ気になるとしたらシルエットだろうか。少し重たいものを詰めたときに、どれだけこのシルエットをキープできるのか、崩れてしまうのか?
オーガナイザーポケット内にペン用の仕切りがない点が少し残念なかと思ったものの、うーん、まぁ…ペン使わんか。
無印良品のリュックとも比べてみたが、デザイン、機能面ともにUNIQLOに軍配が上がった。
⑫WEXLEY ACTIVE PACK
ウェクスレイと読むそうだ。ずっと読み方が分からなくてもやもやしていた。やっと心の霧が晴れ、今とても晴れ晴れした気分だ。ベルギーのメーカーとのこと。街中でもこのリュックを背負っている人をしばしば見かけることもあり、以前より気になっていたメーカーだ。ミニマルなデザインがかなりいい感じ。
容量は20L、重量は1.4kg。うーん、ちょっと重めかも。。。
とはいえ、背面、ショルダーハーネスともにしっかりとクッション性がありそうだったので、衝撃は吸収してくれるはず。
サイドポケットもしっかりと設置されていながら、スマートな面持ちだ。デザイン面では全く言うことなしだ。
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ここまでで12種類のリュックをピックアップしてきた。
ふぅ、かなりの長旅になってしまった。。。通勤でリュックを背負った時の肩凝りよりも、気合の入ったnoteを書き上げた時の肩凝りの方が何倍も重症のような気がする。気のせいだといいんだけど…。
ピックアップしたリュックたちのほかに、Able Carry 、コロンビア、マムート、ミレー、カリマー、コールマン、スノーピーク、パタゴニア、モンベル、フェールラーベン、アークテリクス、チャムス、ケルティ、ナイキ、アディダスなどさまざまなメーカーのリュックを見てみた。結構いろいろ見てきた。良いリュックがたくさんあったものの、自分の用途や要望・好みと照らし合わせて今回はピックアップなし。
良さげなリュックを見つけすぎてしまったせいで、かえってどれにすればいいのか分からなくなってしまった。つらい。人間って難しい。苦しい。
とは言っても「最適解」だなんて大袈裟なタイトルをつけてしまったものだから世間体を保つためにもとりあえず3つくらい有力リュックを絞っておくか。
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冒頭に書いた条件に加えて、
・あんまり人とかぶらない
・2万円台で購入ができる
という条件も追加して絞り込んでいこう。
この辺りかなぁ。。。
もし予算が青天井なら
のどちらかを選びたいな。
…まずい、3つくらい、などと言っておきながら優柔不断さが出てしまった。なんかもう探すだけでかなり満足してしまったのでしばらくはグレゴリーのカバートミッションデイを使い続けるのではないかという気がしてきた。
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最後に、、、
新社会人でビジネスリュックを探している方は、なんとなくでも職場の同じ職種の人が使っているバッグを見てから買った方がいいよ!!できれば先輩にアドバイスをもらってみて!
(過去、新品のおしゃれリュックを使っていた知人が先輩の苦言によりおしゃれリュック封印に至ったことがある)
私は1年目の頃にA4が入らないサイズのリュックを使ってたら先輩にかなり指摘もらっちゃったよ!確かにちょっとは頭おかしかったかも!
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ここまで読んでくださってありがとうございました!
それでは、バイバイ。