Holding Your Hand 7/7
息子を産むまでの長い間、アコは自分に何かが足りないという思い込みを抱き続けていた。足りないものを補うために仕事や勉強などをとにかく頑張って、違う自分にならなければと自らに言い聞かせ続けてきた。
局所的にはまだそのような恐れを感じたり、そんなふうに駆り立てられて動いてしまうこともある。でも、人生の全体を見渡した時。以前のような焦りはないし、「大丈夫だ」と安心できるようになった。それはまぎれもなく、息子が与えてくれたギフトなのだと思う。
彼を産み落とすまでに歩んでいた人