今週の野草生活
今週採れた野草は、つくし、のびる、よもぎ、からすのえんどうでした。
①つくしの醤油いため
つくしははかまをとります。
はかまとは節を覆っている皮のような茶色い葉で、
ここは固くて食べられないので、取ってしまうのです。
はかまを取ると同時に茎がちぎれてしまわないように気を付けながら、
はかま部分だけを取り除くようにします。
今回は少しの量しかなかったので、楽楽でしたが、
1時間つくしを採ったら、はかまを取るのには倍の時間がかかります。
大抵の田舎のおじいさんおばあさんはこの作業を子ども時代にさせられ、
つくしといったら嫌な顔をする人が多いです。
しかし、このはかまを取る作業をしてでも採るだけの価値はあり、
つくしは他の野草にはない独特の味わいがあります。
特につくしのてっぺんの胞子が開ききっていない場合の濃厚な味がよく
採るときも開いていないものをたくさんとるようにしています。
少量だったので、はかまをとった状態のつくしを炒めて、
茎が透けて透明になったら醤油を少量かけてできあがり。
ご飯にとても合うおかずができあがりです。
②のびるの酢味噌和え 米味噌×豆味噌
にらやねぎ、わけぎの親戚がのびる。
ねぎよりももっと鮮烈な味わいです。
私は野草を増やしていくのが趣味なので、
根っこまで抜かないように心がけていますが、
増えすぎているところはあえて、少し根っこの球根部分をいただきます。
この球根がにんにくのように、刺激的な味わいです。
この味わいが忘れられなくて、田舎で野草生活をはじめたころ、
のびるばかり探して歩いたことがあります。
ですが、野草というのは生えているところにはあるが、
ないところには全くないのです。
こののびるも毎年生えているところを覚えて、
河原などでいただいて帰ったり、
わずかに生えている畑のあぜのものを少しずつ移植して増やしたり、
5年から10年かけてのびるの群生するところを作ってきました。
田舎の川にはよくあることで、河川改修といって
何十年かに一度、下流から上流にかけて川の底や土手を防災の一環で
工事することを繰り返しているようですが、
この河川改修で土手が荒れてしまう前に
のびるを助けに行ったこともあります。
今でもそのときの難民のびるたちが元気に畑のあぜで生きています。
今回は大量にとれたので、酢味噌で和えてみました。
まだ寒暖の差があるので、
味噌は3年間熟成させた米味噌と、同じく豆味噌そをブレンド。
そして、一昨年採れた渋柿で作った柿巣を作った巣味噌。
のびるの強い味わいと味噌の濃さが調和しています。
③よもぎのお団子
よもぎは野草の王様です。
前回ご紹介した野草ランキングには入っていませんが、
一番食べる野草は確実によもぎです。
よもぎは畑に一番大量に生えてくる野草で、
葉っぱの裏が白いのが目印です。
上から見ただけだと、ひょっとしたらまだわからないころは
キツネノボタンやウマノアシガタのような毒草と間違えることがあるかもしれませんが、
この「葉っぱの裏が白い」という特徴で確実に見分けがつきます。
ただ白いのではなく、うぶ毛が密生しています。
そして、ちぎるとさわやかなよもぎの香りが広がります。
よもぎは成長がはやいので、油断しているととてっも大きくなりますが、
灰汁が少ない15cmくらいまでのものを採るようにしています。
今回は5cm~10cmまでのものだったので、塩ゆでで灰汁を除きます。
そして、ゆでたら包丁で微塵切にした後、
2本の包丁をもってひたすらたたいて刻みます。
これを使って、おだんごづくりをしました。
白玉粉を耳たぶくらいの固さの水加減で調整し、
10分以上捏ねてから、よもぎをいれていきます。
粉でつくるとすぐ緑になてくれるけれど、
生のよもぎはなかなか色づかないので、
粉の分量の倍量くらいを混ぜ込みます。
それでもうっすら色づく程度ですが、香りは抜群。
生の場合だまになることもあるので、よく混ぜるのを忘れずに。
これを沸騰した鍋に入れてしばらくすると浮いてきます。
浮いてきたら水にとる。
そして黄な粉をまぶしてできあがりです。
④からすのえんどうの磯部和え ポン酢
からすのえんどうは春に一斉に生えてきます。
マメ科の植物で土を肥やしてくれるので、
私は生えるままに任せます。
とるのは全草とるのではなく、
芽生えている先端部分だけをいただきます。
気を付けたいのは、2度目に生えてきたところは
植物が身を守るために灰汁を強くするので、
とった部分を覚えておいて、そこでは採らないこと。
これは他の野草でも同じですが、
ついついからすのえんどうは勢いがすごいので忘れてしまう。
とったからすのえんどうはまず塩ゆでしてあく抜きを。
湯出て水にさらす。
よもぎほど固くはないので、水にさらした後は刻むだけ。
のりを細かくちぎって加え醤油をかけます。
今回は冬の間に作ったポン酢があったので、ポン酢和えに。
写真は関西環境教育学会のWSのときの様子です。
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