過去に投資して、未来を無視する
お金の使い方が、やっぱり間違ってるんじゃないか。
日本は「シルバー民主主義」といわれるぐらい、
高齢者に対して医療福祉でお金を使い、
若者の教育に対してはお金を使わない。
過去に投資し、未来を無視する。
これは辛いな〜。
選挙権は18歳に引き下げられた。
けど、被選挙権=選挙に出られる権利は、
1947年以来、そのまま。
衆議院議員、地方議会議員が25歳。
参議院議員、知事市町村長が30歳。
日本福祉大学の両角達平さんによると、
世界は被選挙権年齢でみっつのグループに分けられる。
18歳グループが40%(フランス、イギリスなど)、
21歳グループが30%、
25歳グループが30%(日本、アメリカなど)。
被選挙権の年齢が高いと、
政治家の平均年齢も高い、という相関関係にある。
それに気がついていま、世界では被選挙権の年齢を引き下げてようとしている。
韓国では18歳に変えたし、
ヨーロッパは16歳にしようと準備している。
政治家の平均年齢が下がれば、
つまり若者が政治家になるようになれば、
若者の声が政治に届くようになる。
年寄りの声が政治に届いているから、年寄りが生きやすい世の中になっている。
であるならば、若者の声が届くようになると、若者が生きやすい世の中になる。
いやいやいやいや、日本でももう充分に若者の声は政治に吸い上げてますよ、
若者の要求は政策に反映されてますよ、という政治家もいるかもしれない。
スウェーデンでは、若者政策に力を入れてて、
毎年25億円程度の助成金がつけられている。
それだけのお金を使って学生団体や若者のボランティア団体などの活動へ間接的に支援をしている。
間接的に、とは、ミーティングする会場を提供したり、
PR活動や資料作成するプロフェッショナルを雇うことができることになっている。
これはけっこう重要で、
素人がボランティアでお手伝いするのではなく、
PRのプロフェッショナルが仕事として、
その団体のPRを担当してくれるし、
事務系専門職が事務をしてくれている。
だから、若者の7割がなんらかの団体に所属しているらしい。
投票率が80%を超えているから、
団体に所属していない10%ぐらいの人も、
選挙には行っている、ということになる。
25億円を学校教育以外に、若者への政策として予算付けている。
税金は高いが、全世代に等しく世話をして、
さらに未来に投資している。
思い起こせば、
アベノマスクは466億円。
シルバー民主主義だけじゃなかった、
お金の使い方を間違えているのは。
TBSラジオ「荻上チキ・Session」
ポッドキャスト
5月23日(月)特集「まもなく参院選。北欧スウェーデンから学ぶ、若者の政治参加」
両角達平(日本福祉大学専任講師)、能條桃子、南部広美
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/tbs%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%82%AA-%E8%8D%BB%E4%B8%8A%E3%83%81%E3%82%AD-session/