【20日目】入門編を振り返って、初級編へ進もう(ニンゲンのトリセツ・改)
◆『モトの話』入門編のまとめ
『モトの話』入門編、いかがでしたか? ここまでの内容で、入門編で語るべきことはだいたいおしまいです。
新しいことばかりだったと思います。ですから、今回は今まで19回にわたってお話してきた内容を、箇条書きで“総ざらえ”してしまいたいと思います。
『モト』とはココロの材料にあたるツブツブ(粒子)である。
ココロというものには「モトという材料の集まり」という『実体』があり、すなわちココロには『量』がある。
ココロという器官は、モトが減るとネガティブな、モトが増えるとポジティブな「気持ち」(=感情)を出す機能を持っている。これは自動的に働く「ココロの機能」である。
モトには「注目すると、そちらに飛んでいく」という性質がある。その際にココロの『量』が減る。
モトは二つの方法で「増やせる」。自発的にモトを増やそうとすることを【モトあつめ】という。
【一番目のモトあつめ】…他者に注目される(他者から奪う)。
【二番目のモトあつめ】…自分のココロで生み出す。
ココロは常に『モトあつめ』をしようとしている。あなたも、あなたの目の前の相手もそうである。
人はたいていの場合『一番目のモトあつめ』をする。カンタンだからである。
モトは「空間に出現する」「消滅する」ことがある。ココロはその“機能”でモトを空間に出現させて増やすことができる。また何かに注目したとき対象に受け取られなかったモトはこの世から消滅する(仕組みはエキスパート編で)。
一人でいるとさみしくなるのは、モトがどんどん「消滅」しているから。だから人はさみしくなると誰かにかまってもらいたくなる(『一番目のモトあつめ』で相手の注目を集めたくなる)。
ココロは「自身のモトの量」を、常に【好き嫌いゲージ】ではかっている。
【好き嫌いゲージ】の「針の動き」と「針の指す量」によって、ココロは各種感情を出す。
感情の正体というのは結局、【好き嫌いゲージ】をあげるために(モトあつめをするために)ココロが出す『命令』である。
感情は『ココロ』から出るが、思考はココロとは別のパーツである『アタマ』から出る。
ゆえに、人間は【三つのパーツ】からできている。
・ココロ
・カラダ
・アタマ
である。感情が出てくるまでには、カラダ→アタマ→ココロという『情報の流れ(手順)』がある。
『ABC理論』という心理学のテクニックを応用して、この手順を上手に説明できる。
・カラダ → 「A:出来事」を知覚する
・アタマ → 「B:信念」で出来事を判定し、ココロに送る
・ココロ → 「C:結果(感情)」好き嫌いゲージで感情を出す『ABC理論』と【三つのパーツ】という考え方を組み合わせると、感情をうまくコントロールするには「アタマ」が重要であると分かる。
さらに、ココロから出る感情をアタマから出る「意思」で直接コントロールすることはできないことも分かる。アタマとココロは「別の器官」だから。
この「出どころのちがい」の区別がつかないため、僕たちは「アタマこそが私である、カラダとココロはそのしもべである」という【大いなる勘違い】をしてしまう。
【アタマとココロのケンカ】である【大いなる勘違い】に気づけば、ストレスの大部分は解消しやすくなる。
ココロとアタマはよく「けんか」する。感情と思考の結果が違うから。【アタマとココロのケンカ】でアタマが勝利し続ける状態こそが『ストレス』と呼ばれる状態。
ストレス状態になると、【好き嫌いゲージ】が半分以下(嫌い側)の状態が続き、その結果ココロのモトの量が増えづらくなり、幸せを感じにくくなる。
アタマにある「B:信念」には、自分自身で気づいていないことがある。それを紐解く鍵は『無意識の習慣』=自分の中の『当たり前』である。
「心配」のメカニズム……人は自分の「想像」にモトを飛ばして「消滅させる」ことがある。未来のことや知り得ない情報を「怖がる」ことでモトを減らすことが「心配」という感情のメカニズム。
感情には“メカニズム”があり、それを知ることが『感情コントロール』の第一歩だ。
最後のパーツ「カラダ」というものは、この世界での動作や存在を司るだけでなく、モトだけでできている世界の【境い目】として機能している。
モトは実は『素粒子』である。
すべての物体はモトの集まりであるし、僕たちのココロもまたモトの集まりである。だから【境い目】なんか本当はない。
この「【境い目】のない世界」「シームレスなモトの海」で、「私」と「私でないなにか」を分けている【境い目】だ、というのが「カラダ」の「知られざる新しい役割」である。
だから、僕たちは本当は「自分とはどこまでか」を自分で決めているし、それを『変えて』いい世界に生きている。これに世界中の人々が気づくことができれば、社会のあり方そのものが変わるかもしれない。
……いかがでしょうか。僕が一番はじめに書いた『ココロには『モト』という具体的な材料があり、ゆえに『量』というものがある』という、たったひとつの「仮定」から、ここまでいろいろなことが分かってしまうんです。
そしてこういう考察をどんどん進めていくと、【2日目】で紹介したような
僕たちはなぜ「この世」に生まれてくるのか。
なぜ生き物は死ぬのか、死んでしまったらその後どうなるのか。
そもそも「人生」というのもがどうして存在するのか?
今僕たちが生きている「この世」とは何なのか?
どうして、人生ではツラいことばかり起こるのか?
こういった「考えても仕方がないこと」の答えが本当に『理解できる』ようになります。さらに、「はじめに」に書いたこと
愛とは何か
人生とは何か
幸せとは何か
という「答えは人それぞれ」だと思われていた疑問に、すべての人に共通する
があることも、「アタマ」でちゃんと『理解する』ことができるようになります……本当です。
◆『モト』は「愛」をも“説明”する!
その中でも
愛とは何か
という疑問の『答え』にあたるものは……なんとなんと!! たった一言で説明してのけることができます。
……衝撃的な話でしょうからもう一度書きますが、人類が有史以来長年にわたって悩み苦しみ、たくさんの言葉や表現をもってその「謎」を解こうと奮闘してきた積年の大疑問
愛とは何か
について『たった一言で』答えを出せます……『モト』ってすごいんですよ!
ですが、この『答え』はちょっと難しいので(一言ではあるんですが、その「一言」を理解するまでが大変、ということです)、みなさんにご紹介できるのは『モトの話③:中級編』の本で、ということになります。この『中級編』は『レンアイのトリセツ・オカネのトリセツ』というタイトルで、文字通り「恋愛」や「お金」との新しい向き合い方、考え方をご紹介します。もちろん新しい概念『モト』というものを通して、です。
その前に、みなさんには『モトの話②:初級編』というものをご用意しています。こちらは『カンジョウのトリセツ』というタイトルでして、この『入門編』でお伝えした「新しい知識」をもとに、社会で出会ういろいろな人やさまざまなシチュエーションを『モトの動き』という視点から見直してみると分かる「新しい社会の見かた」について書いています。たとえば
ハトの餌やりがやめられない人のモト
赤ちゃんのモトと周囲の大人のモト
コンサート会場でのアイドルと観客のモト
やたら物を配りたがる人のモト
嫌がらせや暴力をふるってくる相手のモト
自分が「誰かに嫌なことをやってしまう」ときのモト
こういう“具体例”を通して、この『入門編』の内容をもっともっと掘り下げていきます。
そしてそれらの事例を通して分かる、僕たちの「各種カンジョウの“メカニズム”」も、くわしく追っていきます。具体的には
怒りのトリセツ
恐怖のトリセツ
さみしさのトリセツ
心配のトリセツ
こういった内容で、各種感情の“メカニズム”とそこから分かる“具体的な対処の考え方”をご説明します。ですから本当に『カンジョウの取扱説明』を書いています……怒りっぽくなくなるコツや、キッチンで黒い昆虫(イニシャルGと命名)に出会っても怖がらなくなる方法、さみしいときに上手にかまってもらうやりかたや、心配でハラハラしているときの考え方などです。興味ありませんか?
これらを踏まえて初めて、先ほどの『中級編』の知識に進むことができるようになるはずです。ですから
愛とは何か?
の『たった一言の答え』は、それまでどうぞ楽しみにお待ち下さいね。
◆人間関係を超えて、人生そのものを解き明かす『モト』
『入門編』『中級編』の先には、さらにさらに深い「この世」「人生」「生と死」「創造主と人間」という疑問への答えにせまっていくための『上級編』『エキスパート編』をご用意しています。
この『モトの話』シリーズ四冊目の本にあたる
『ジンセイのトリセツ(シリーズ:モトの話④【上級編】)』
では
「この世」とは何か
死んだらどうなるのか
なぜ「生きている」のか
なぜ「過去がやり直せない」のか
なぜ「この世に人間がたくさんいる」のか
そんな世界で「どう生きる」のが一番良い方法なのか
という話をします。ここでようやく「考えても仕方がなかったこと」の全ての答えが明かされます。
そしてその先の最終巻
『セカイのトリセツ(シリーズ:モトの話⑤【エキスパート編】)』
で、いよいよ
どうしてモトが出現したり消滅したり「できる」のか
どのような仕組みで時間と空間ができているのか
なぜ時間は未来への一方方向なのか
その中に「人生」というものが「なぜ」あるのか
なぜココロはモトあつめを「したがる」のか
というテクニカルな“構造”、人生というシステムそのものの“メカニズム”の話と、そして最後には
この世界に「創造主」はいるのか
という究極の疑問にせまります。もちろんそれらの疑問にも、この『モトの話』独自の「明確な答え」がありますので、それを誰にでも分かる『言葉で』お伝えします。お楽しみに!!
……とまあ、筆者としてはここまでをちゃんと理解して初めて
ことができるようになるのかもしれないな、とは思っているのですが、みなさんはそこまで頑張らなくてもこの『モトの話①【入門編】』と、あともう一冊『モトの話②【初級編】』くらいまで読むだけで、
をかなり習得できるはずです。
特に『モトの話⑤【エキスパート編】』は本当にテクニカルで、なんだか技術仕様書みたいな本になっていますので(ジャンルは間違いなくスピリチュアル本なんですけどね)、「生きるためのヒント」として役に立つのかどうかは、読んでくださるみなさんしだいなのかな、と感じています。
と、いうわけで……ここまで「全く新しい心のあり方の概念」である『モトの話』を読んでくださってありがとうございました。こんな感じで次巻以降も興味深い内容をご用意していますので、ぜひお付き合いください。
それから……この『モトの話』は、多くの方にとって「新しすぎる」話ばかりだと思います。ですから、ここまででいったん本を閉じていただいて、どうぞご自分の実生活に『モト』という新しい視点を持ち帰ってみてください。その中で、この本に書かれていたことがどうだったか……と思い立ったら、目次を見ながらぜひもう一度読んでみてくださいね。きっと、この本を開くたびに「新しい出会い」があるはずです。
では次巻
『カンジョウのトリセツ(シリーズ『モトの話』②:初級編)』
でまたお会いしましょう!
みなさんのココロに『モト』がたくさんありますように!
(初級編へ続く)