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金髪が思いのほか褒められるので、抜け出せなくなってしまいました。

この夏、のりと勢いだけではじめた金髪を、当初はそんなに長く続けるつもりはありませんでした。上司が休みを長くとっている、夏の間だけ。そう思っていたのに、いつしか季節は秋、そして冬と進んでしまっていました。

久しぶりに会う友人たちは、やっぱり「仕事辞めたの?」と聞いてきます。私も友人が同じ状況だったらそう思うよなあなんて思う一方で、私は新卒から勤めた企業で着実に知り合いを増やしながら過ごしてきました。

外国人上司になったのと、会社が寛容なのをいいことに、部署では前例のない金髪を貫いているだけなのです。(本当は、いつ怒られてもおかしくない状況なのかもしれません。知らんけど)

職場では目立ちすぎて、埋もれるということができなくなってしまったし、それとメンテナンスのお金がかかりすぎるという理由で、私は年末を区切りに金髪をやめようと思っていました。

本当は半年に1回で十分と思っていたのに、今は1ヶ月半に1度は美容室に行っています。シャンプーも高い物に変えたし、毎日のドライヤーの時間も増えました。お金も、時間もかかりすぎてしまう。

「そろそろ金髪は、やめようと思います」

そう11月には美容師さんにお話ししていたのに、今月にはまたブリーチで予約を入れてしまいました。自分、どこに行くのだろう。

***

留学ぶりにあったニュージーランド人の友達。
マレーシアから来た友達。
隣の部署の先輩。
入社した時の部長。
高校の後輩。
妹たち。

ここ1ヶ月ほど、やたらと金髪を人に褒めてもらいました。久しぶりに会った人、金髪を初めて見た人たちが、似合うねと言ってくれるのです。

それは、社交辞令とか、会社員であるこいつが金髪でどうなるのか見てみたいという興味とかも含まれるかもしれないけれど、本心だなあと信じられる人たちもいます。

それが、思ったよりも効いてしまって。

褒められたことがないわけじゃないですが、ファッションを楽しむというところから少し遠いところでコンプレックスを燻らせていた私としては、「やっぱり今の私、結構可愛いよね!」と妙に喜びすぎてしまっているんです。

そんなわけでしばらくは、この金髪をやめられないかもしれません。全部の季節を、一度はこの髪色と共に楽しんで見たいと思っている自分もいるみたい。春になって満足しても、きっと夏という季節を明るい髪で過ごしたくなってしまうだろうし。

結婚が決まって、相手の親御さんとお会いするとなったら、流石にやめるかな。そんな日が、夏までに私に来るんでしょうか。それまでは、この一生に一度だと思える髪色を、謳歌したいと思います。

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mayu
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