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長男は言葉を話さない【折れ線型自閉症について考える】

私の長男(自閉症スペクトラム)は、意味のある単語や言葉を話しません。代わりに、まるで宇宙人語のような意味の分からない言葉を喋っています。

今回は、そんな長男の言語の特徴をもとに、「自閉症児が言葉を話さない理由」について考察してみたいと思います。



長男(4歳5ヶ月)の言語の特徴

1.理解面(受容言語)

・こちらからの指示は通る(例:「○○して」と言うとできる)。

・指差しはたまに見られる(特にクレーン現象のとき)。

・絵本の読み聞かせにはほぼ興味を持たないが、自分で読むのは好む。(ただし、「だるまさん」シリーズの絵本は読み聞かせを聞いてくれる。)

・YouTubeで特定の歌を見るのが好き(リズムや音のパターンに興味がある可能性)。

2.発話・表出面(表出言語)

・現在は自発的な言葉は全くなし。単語も言わない。

・1~2歳頃は単語が出ていたが、その後消失(折れ線型自閉症)。以前は「アンパンマン」「ワンワン」など名詞中心の単語が出ていた。

・赤いぬいぐるみのことを指して、「あか、あった」などの軽い二語文も使えていた。

・音声模倣は全くなし。

・ジェスチャーはできるが、音の模倣にはつながらない。(例:「いただきます」のポーズはできるが、言葉としては出ない。)

・「バイバイ」「タッチ」はできる。

3.コミュニケーション手段

・クレーン現象がある(欲しいものがあると親の手を引いて取らせようとする)。

・指差しで伝えることもあるが、頻度は少なめ。

・感情表現は豊かで、怒ったり泣いたりすることはある。


クレーン現象が主なコミュニケーション方法。

自閉症児が言葉を話さない理由

そもそも、自閉症児が言葉を話さない理由とは何なのでしょうか。


1. 言葉を「まねる」ことが難しい

普通の子どもは、大人の話す言葉を聞いて、少しずつ「まね」しながら言葉を覚えます。
しかし、自閉症の子どもは「音をまねる力」が弱いことがあり、言葉の発音や習得が難しくなる場合があります。

2. 言葉よりも「ジェスチャー」のほうが楽

自閉症の子どもは、言葉よりも「手を引っ張る(クレーン現象)」や「指差し」などのジェスチャーで気持ちを伝えることが多いです。
その方法で要求が通じるため、言葉を使う必要がないと感じることがあります。

3. 言葉の意味を「つなげる」ことが難しい

「言葉の意味」を理解することが苦手なことがあります。
たとえば、「ジュースちょうだい」と言えばジュースがもらえると分かる子もいれば、「ジュース」と「ちょうだい」をつなげて考えるのが難しい子もいます。

4. 耳からの情報がうまく入らない

音に敏感で、特定の音が苦手な場合、人の話をうまく聞き取れないことがあります。
すると、言葉の学習が遅れやすくなります。

5. 「話したい」という気持ちが生まれにくい

自閉症の子どもは、言葉を使って人と関わることよりも、自分の好きなことに集中しがちです。
そのため、「話す」必要性を感じにくく、言葉を使う機会が少なくなることがあります。

長男の言葉の消失(折れ線型自閉症)の原因として考えられること

1.脳の発達の変化

言語を司る脳の領域の発達が、他の能力(感覚処理や運動機能など)にシフトした可能性があります。
その結果、以前できていた発語が減少・消失することがあります。

2.感覚過敏や環境要因

長男は耳をふさぐことがあるため、音の処理が負担になっている可能性があります。
言葉を話すための聴覚的な刺激や音の処理が難しくなり、発語が減ったのかもしれません。

3.コミュニケーション手段の変化

クレーン現象や指差しで要求が通る環境では、「言葉を使わなくても伝わる」と学習することがあります。
これは決して悪いことではなく、「別の方法で意思を伝えられる力がある」とも言えます。


折れ線型自閉症のまとめとして、

言葉を理解する力が完全に失われた
のではなく、

何らかの理由で
言葉を発することが難しくなった
状態であると理解しておかなくてはいけません。

長男のためにこれから出来ること

まずは絵カード(PECS)を試してみることから始めようと思います。

・「お菓子のカード」「おもちゃのカード」などを使い、指差しやカードを渡すことで要求できるようにする。

・実物とカードを結びつけて「これは○○だね」と繰り返し教える。

・言葉が出なくても「カードを選ぶ」ことができれば、意思表示がしやすくなる。

これからの長男に必要なのは、クレーン現象に代わる 第2、第3のコミュニケーション方法 です。
絵カードが使えるようになれば、長男とのコミュニケーションの幅もぐっと広がると思います。

皆さんの中で絵カードを使っているご家庭がありましたらぜひおすすめを教えてください!

最後に

長男は言葉を話しませんが、それは「理解できない」わけではなく、「話すことが難しい」だけかもしれません。

今はクレーン現象や指差しで意思を伝えていますが、これからは絵カードなど新しい手段も試していきたいと思います。

大切なのは、「どうすれば伝わるか?」を考え、長男が安心してコミュニケーションできる環境を作ること。
言葉だけにこだわらず、彼のペースに寄り添いながら、一緒に成長していきたいと思います。

ではまた!!

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