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めんどくさいをなくす人間のオートパイロットモード
「めんどくさい」が人生の時間を奪っている
1日の中で、私たちは平均して15回以上も「めんどくさい」と感じているという調査結果があります。
朝のベッドから這い出る5分、お風呂に入るまでの10分、洗濯物を取り込むまでの15分...。
この「めんどくさい」による待機時間を合計すると、なんと1日あたり約2時間も失っているのです。
この「めんどくさい」の正体は、実は「考えすぎ」にあります。「これからやらなければいけないこと」を考えれば考えるほど、脳は面倒くさく感じてしまうのです。
人間に備わる驚きの機能「オートパイロットモード」
そんな「めんどくさい」を解決する鍵が、実は私たち人間に最初から備わっています。
それが「オートパイロットモード」です。
もともとオートパイロット(英語: autopilot)とは、乗り物を人の手によってではなく、機械装置により自動的に操縦する装置・システムを指す名称です。
実は、この機能は私たち人間にも備わっているのです。
脳科学から見るオートパイロットの仕組み
脳科学研究によると、繰り返し行われる行動は、脳の「基底核」という部分に記録され、自動的に実行できるようになります。
これは「手続き記憶」と呼ばれ、自転車の乗り方や、ピアノの演奏など、体で覚えた動作を無意識に実行できる仕組みです。
例えば、あなたは通勤経路を歩くとき、「次は右に曲がって、階段を上って...」などと意識的に考えていないはずです。目的地を思い浮かべるだけで、体が自然と動き出します。
この脳の働きを上手く使って「めんどくさい」をなくす仕組みが、脳のオートパイロットモードです。
オートパイロットモードの実践
最も活用しやすい例として、朝の準備を見てみましょう。
実践方法
1. 目覚めたら即座に「オートパイロットモードオン!」と声に出す
2. その後は考えることを完全に止める
3. ただ「朝の準備を完了させる」という目的だけを心に留める
たったこれだけです。
やってみると分かると思いますが、このオートパイロットを使うと本当に早く準備が終わりますし、勝手に体が動くのでストレスもありません。
ただ「オートパイロットモードオン!」と動き始めるためには、やや意志力を要しますが、ここは慣れと気合で動かします。
オートパイロートモードの特徴と限界
ただし、このオートパイロットモードには重要な特徴があります。
それは、体に染み付いた行動でしか発揮できないということです。新しい行動をオートパイロットにするには、恐らく年単位の時間がかかります。
しかし、逆に言えば、今まで生まれてから続けてきたことの大抵はできるということです。朝の準備や寝る準備など、日常的な活動の多くがこれに該当します。
さいごに
「めんどくさい」という気持ちは、実は考えすぎることから生まれます。オートパイロットモードを活用することで、考える前に体を動かし、効率的に物事を進めることができます。
まずは朝の準備など、普段から行っている簡単な活動から試してみましょう。きっと、あなたの日常生活がより快適になるはずです。