PRANA CHAI、お茶がお肉に変わるとき

梅が咲き始めた頃、寒い日々の中にも春を感じるようになってきて、チャイなんかもそろそろ飲み納めかなぁ、なんて思っていました。

そんなときに、ふらりと立ち寄ったカフェにあったチャイ用の茶葉。オーストラリアのブランドのようです。ああ、ちょうどいいな、と思って深く考えずに購入したのですが、「STICKY CHAI」って書いてあるのを会計中に気づいて不思議に思っていました。

STICKYとはキャラメルのような感触のこと。つまり、ねっとり、ベタベタしたチャイという事なんですが。茶葉なのに、ねっとり?? ベタベタ??

パッケージの原材料を見てみたら、なかなか個性的な配合の様子。目立つところでは中華料理で使う八角やショウガ、コショウ、そしてなんとハチミツが入っている。パッケージ開けて納得、ハチミツでコーティングされてねっとりした茶葉が入っておりました。確かにSTICKYです。

茶葉はセイロンを使っているそうです。CTCではないので、見た目は完全にひじきです。八角とショウガ、コショウの香りがしっかりします。変わり種のチャイ用茶葉のようです。

ミルクのみで淹れるのが公式のお勧めでしたが、リーフでミルクから淹れると茶葉の味が抽出されにくい気がするので、半量の水から茶葉を入れ、後からミルクを入れて温める淹れ方にしました。150mlに茶葉10gなのでかなり茶葉が多めに思えますが、スパイスがたくさん入っているので、その分重いのでしょう。

味は、見た目の割にハチミツの甘さは控えめ。八角の香りが強く、ショウガの爽やかさとコショウの辛みもしっかりと感じられました。そして肝心の茶葉の味・香りはスパイスの香りでマスキングされてしまっているような。誤解を恐れずに書いてしまうと、紅茶を使ってコーヒーの強さを目指した飲み物なのかなと。けっこう辛みを感じるので眼が覚めるようなお味でした。

ふつうの紅茶の淹れ方でも抽出してみました。つまりストレートのホットで飲んだのですが、これが、なんとダシの味でした。このお茶の原材料に塩が入っているんですが、ストレートで淹れるとその塩味がグッと顔を出してきて八角やショウガの香り・辛みを底支えして、もう完全に味がダシなのです。

料理に使ったら絶対に美味しくなる。そんな確信を持ってしまって、早速、豚バラブロックとロースブロックを買ってきて、豚のPRANA CHAI煮を作ってみました。

お茶パックに茶葉をぎゅうぎゅうに詰めて水から煮出し、豚肉とネギを入れて40分くらい煮込みます。火を止めて冷めるまで一晩放置。この時、茶液を少し取り分けておきます。次の日、別の鍋に取り分けた茶液としょうゆ・砂糖で味を付けて火を付けて溶かしたら、肉と絡めて煮詰めて出来上がり。

臭みなく、八角の香り立つ中華風な絶品豚煮ができました。味付けも適当なのに美味しい。紅茶で下ゆでした際にアクがまったく出なかったので、別鍋でタレを作る必要もなかったかもです。ラーメンに添えれば言うことなし。最高!

茶葉だということをつい忘れてしまう、すごい隠し芸を持っている茶葉でした。褒めているのか? でも、これから豚の紅茶煮を作るなら八角を入れたスパイス紅茶煮派になりそう。

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