最近の仕入れ・14歳のために。
今年はイベント出店での本の販売は少なめ。
ライブラリー&ストアもなかなか開けられず・・・という状況なのですが。
販売用の本の仕入れは折を見て、欠かさないように。
販売用の本の仕入れ、大きく3つに分けて・・・
自分が読了したもの
依頼を受けて引き取ってきたもの。
販売用の棚に並べたくて安価に購入してきたもの。
・・・となります。今回は3.のパターンで仕入れをしてきました。
もちろん古物商資格は取得しています。
coldmountainstudyで扱う本の幅はつまり自分が読みたい本・勧めたい本であり、つまり非常に幅が狭いのが特徴です。旅・自然・食・暮らし・・・本当にその辺りが軸。
あとは新潮社の「とんぼの本」が好きですね。古い新潮選書も。
その中で、最近特に絶やさないようにしているのが若い人向けの本。ウチは絵本は少ない・・・ほとんどない・・・のですが若い世代向けの本は必ず含めています。
特に14歳(前後)に向けて書かれた本ですね。
すぐに思い浮かぶのは池田晶子さんの「14歳からの哲学」。
14歳なんですよね。中学2年生か。面白いですよね。キリがいいわけでもなく。でも後で書きますがとてもよくわかる、というのもあります。自分的に。
とても好きなのがこれは14歳と指していませんが・・・写真の仕入れ本の山、左上の方にも映っていますが「よりみちパン!セ」のシリーズ。
理論社→イースト・プレス→新曜社・・・と3社にわたって続いている人気シリーズ。というか、珍しいですよね。
「うんうん、このころ意識しだすんだよなぁ」というタイトルが並んでいて、また書き手もいいんです。平松洋子さんの家庭の味の本、特に好きです。
他には河出書房新社の「14歳の世渡り術」シリーズ。これは服部文祥さんの生活術の本でつい最近知ったのです。
平凡社の「中学生の質問箱」シリーズ。これは一番シリアスなテーマを考えます。日本のエネルギー問題がよかった。
これらを手に取ってくれる方が、増えています。それがとても嬉しい。
何が嬉しい?
お客さんに訊かれたことがあります。「なんで14歳のコーナーがあるんですか?」
こう答えたんですよ。「そりゃあもう自分の14歳がクソだったからですね。」
そう。
暗かったですねぇ。あの頃。なにがしたいわけでもない。なにをしても上手くいかない・愉しくない。
周りに合わせる必要なんてない・・・とまだ気付いていないので周りに合わせようとして辛くなる・イヤになる・落ち込む・スネる。そして何もしない。
考えてみれば図書館に逃げ隠れすることはしていましたがあまり本読んでなかった気がしますね。何読んでたんだろ?この前の時期ならアウトドア関連の本、この後の時期なら推理小説に音楽の本も加わって・・・とすぐ出てくるんですが、この暗かった時期だけ何読んでたかすぐに出てこない。
そんな時にこれらの本が傍にあったら・・・とつい思ってしまうのです。
自分も違ったかもしれないし、今これらを読んでくれる人・・・特に子供達・・・には自分のような思いをしてほしくない。スネた14歳を過ごしてほしくない。
なんとなくそんな思いからいつも、棚にはこれらの本が並んで小さなコーナーが作られるのです。
この後。
自分が”脱皮”するのは本によって・・・ではなく初めての海外を経験して、視野が拡がるのを待つことになります。
いつかこのころの話も、もちろん読んでいた本をからめて出来たらいいですね。
そうそう。
これらの本、自分が14歳のころ読んだのではなくもちろん大人になってから読んでいます。(当時はなかったですからね。)
そして、今読んでも面白いのです。
これらの本を買って行ってくれるのも必ずしもこの年代の子というわけでもなく、この世代の子に読んでほしいと思う大人、そして純粋に読んでみたいと思ってくれる大人。結構います。
そんな人たちとする14歳のころの話もまた恥ずかしくも愉しかったり。
今読んで単純に勉強になる、というテーマも多いです。
今でももちろん、読めてよかった。出逢えてよかった。
ん。
あれ?
ひょっとして自分、この年代から大して成長していないのかな・・・。
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