赤坂憲雄さん・森繁哉さんの話を聞いて感じたこと~UNMANNED無人駅の芸術祭/大井川2024~
常民
常民ってなんだろう。
それを調べることからわたしの投稿はスタートする。
ああ、柳田圀男さんの民俗学関係の言葉なんだ。
そう知ったのは、この投稿を書いている今のこと。
でも、柳田圀男さんの中で定義されておらず、柳田圀男さんの研究でも常民の定義が変化したとの記述を見つけた。
柳田圀男さんは、初期の研究では定住せずに山々を巡り歩いた「サンカ」を研究していて、「サンカ」に対して定住農耕民を指す言葉として、常民という言葉を用いていたようだ。
『大井川常民大学開校記念公演』
赤坂憲雄さん
さて、「大井川常民大学開校記念公演」。
公式ガイドブックによれば、「民俗学の視点から地域を考える」とある。
そして「地域学への誘い」がテーマとある。
どんな難しい話がされるんだろうと、構えながら聴く。
森繁哉さんはなんとなくわかってきたところだが、赤坂憲雄さんはどんなひとなんだろうと思って検索したところ、いくつかの記事を見つけた。
調べていて興味深かった記事のひとつは、大阪ガスネットワーク株式会社 エネルギー・文化研究所の検索ページにあったこちらの記事。
人間は境界を作る生き物。
例えば裏と表であったり自と他であったり。
当たり前のことのように存在する境界だが、普段意識しない境界も、ときに大きな脅威となる。
境界によって生まれる分断は、あちらこちらに見られ、弊害を生む。
一方で多様性を受け入れてくれる地もある。
わたしが係わるいくつかの地も、まさにわたしを受け入れてくれる地だと思う。
わたしはアートが地域にもたらしてくれたものを享受する立場なんだろう。
講演
講演は森繁哉さんと赤坂憲雄さんの対談形式で行われた。
主に森さんと赤坂さんの出会いや、思い出、活動の話などが語られた。
でもとても面白い視点だった。
森さんの理解にもつながったし、更なる興味に繋がる内容だった。
メモを取り忘れたし、すべてを聞けたわけではないので、講演内容の詳細を記すことはしないが、わたしにとって有意義な時間だった。
そして先に取り上げた『変わり続け、問い続ける「異人=よそ者」という存在』を読み終えて、講演とリンクする頷きの多い内容だということ。
わたしは係わり続けられる異人であれるかどうか。
『係わり続け、問い続ける異人(漂泊民)という存在』なんじゃないかと思う。
いま定期的に関係している地域、ひとと、これから係わりをやめる理由をさがしても見当たらない。
方向性は見えていないが、各地で馴染んできたので、やがて異人が取れて、『係わり続け、問い続ける漂泊民という存在』を目指そうかと思う。
UNMANNED無人駅の芸術祭/大井川2024にて。
では。
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