大地の芸術祭2024をプライベートツアーで巡る~夏・8月(1/2日目)~
大地の芸術祭 越後妻有トリエンナーレ2024
今年で第9回展。
2001年を第1回展として3年に1度開催されている日本を代表する芸術祭です。
四半世紀の時を経て、24年もの間開催しているんですね。
今年は7月13日から11月10日までの間、基本的に火曜水曜を除いて開催されています。
何しろ広範囲で行われているので、見て回ることも難しいので、車やオフィシャルバスでの移動がおすすめです。
公共交通機関は回ごとに縮小されている印象を受けています。
今度、比較をしてみようかな。
プライベートツアー(1日目)
プライベートツアーに同乗させてもらうことになりまして、新たな出会いあり、楽しいイベントあり、美味しいものありのツアーを効率的に楽しむことが出来ました。
桔梗原
まずは「たくさんの失われた窓のために/内海昭子さん」。
何度も来ているけど、飽きの来ない場所と言ったらいいのかな。
初めはただ綺麗な景色が見えて好きだなと思っていました。
窓を通して風景が見えるような気がしていました。
でも鉄の枠に布がぶら下がっているだけじゃんなんて思うと、「なんじゃこりゃ」って気分になります。
カーテンなのに併合しない布。
壁がなくても窓というんだから窓なんだろうな。
そもそも窓ってなんだろう。
窓みたいなものなのかもしれないです。
暗示にかかっている気分もするようになってきました。
窓がなくても風景は見えるけど、窓越しに見る風景は好きです。
電車やバスの車窓から見える、移り行く風景はワクワク感があります。
この窓らしきものが持つ力とは。
風を感じられるところかな。
窓の向こうに見える山や高圧線、鉄塔も、妻有らしいって感じがします。
妻有に来られたってことが感じられる場所でもあります。
清田山
ポチョムキンを横目に、「カクラ・クルクル・アット・ツマリ/ダダン・クリスタントさん」へ向かいます。
ちょっと奥まった棚田状の道路沿いにある作品。
風が吹くと、プロペラが回り、そのチカラで竹が心地よい音を立てます。
いい風が吹いてくれないかと願っていたものの、この日はほとんど風が吹かず。
でも時々、短い時間でしたがカラカラと心地の良い音を聴くことが出来ました。
上郷クローブ座
2011年3月11日の東日本大震災発生の13時間後、2011年3月12日に発生した長野県北部地震の震源域は栄村の県境付近。
東日本大震災のニュースに埋没してしまい、全国的には報道の頻度は少なかったと記憶しています。
上郷クローブ座レストラン
廃校になった旧上郷中学校では、地元の女衆(おんなしょ)と呼ばれるお母さんたちが、お芝居に合わせて津南の旬な食材を使った料理を食べることが出来ます。
今回も美味しい料理をいただきました。
食後は「農機具は楽器だ/岡淳さん+音楽水車プロジェクト」や「上郷バンド四季の歌/二コラ・ダロさん」を楽みました。
香港ハウス
「同じで同じではない/マシュー・ツァン&コーデリア・タム」。
ぐるぐる回る。
触ってみたくなる作品です。
触っても元に戻りそうな感じがして、そう思うと本当に戻るかどうかを試すためにも触ってみたくなります。
映像もいいと思うんだけど、わたしの興味はぐるぐる回る子たち。
越後田中
「Air for Everyone/アンハミルトンさん」の作品を楽しみました。
昨年から何度も来ています。
この連鎖は何事なのだろう。
パラシュート、見てみたかったなって思います。
入り口にあるパラシュートを見るたびに。
旧大口百貨店
大割野商店街は、津南町の規模からしたら大きな商店街だと思います。
この町は中津川の水力発電所などの際に拠点となり、その際に栄えた雰囲気を残しています。
でも今は閉まっているのか、まだ営業しているのか、閉まっているのかがわからない状況の店も多くあります。
今回展ではそんな店などを会場に、新作が多く展開されています。
そのひとつ、大口百貨店を訪れました。
大割野おみくじ堂
1階には佐藤悠さんの作品「大割野おみくじ堂」が展示されています。
佐藤さんの作品は、訪れたひとと地域を結ぶ作品。
ゲームをして出会うおみくじは地域への入口。
地域の方に委ねる旅は、思わぬ出会い、発見があって面白そうですね。
みんなで作る津南の森
布施さんの作品は、折り紙なのだが、その美しさに魅入らずにはいられない。
規則正しく折られた紙の影が濃淡を作り出し、森の樹々のように深みを出しているように感じました。
旧かなやま洋品店
加治聖哉さんの「思い出の在り方」。
板に書かれた絵や文字。
ワークショップで書かれたこの板を使って、龍の鱗に変わっていました。
店内には、過去の様子がところどころに残されていて、洋品店だった
造形物と共に置き忘れたような思い出が見え隠れする感じがしました。
土市駅
ジミー・リャオ(幾米)さんの「Kiss & Goodbye」。
何度も見ている作品ですが、何度見てもいいなー。
笹山高靇神社
「HERE-UPON ここにおいて依り代/影山健さん」
でっかい杉玉。
全回転は、縄で縄文式土器っぽいものが杉を柱に吊るされていて、迫力があった場所。
今度はでっかい杉玉が杉の木を柱に設置されています。
中には全回転で植えられた杉の木の苗。
どこかに写真が残っているであろう当時の苗木と比較しようと思ったけれど、今がいい感じなら比較する意味ないじゃんと思ったら、どうでも良くなりました。
「MAN ROCK Ⅴ/アントニー・ゴームリーさん」
石。
石に刻まれた線。
人形の線。
何かを抱きかかえているように見えます。
「何を伝えたいんだろう」と思っても、それ以上は頭に浮かんでこなくて、わたしにはわからない。
東屋に納められているから、そのうちにその何かに気がつくには、周囲の樹々が育つように、時間が必要なのかもしれませんね。
ナカゴグリーンパーク
ナカゴグリーンパークでは、NAKAGO Wonderlandと題して、複数名の作家が動物をモチーフにした作品を展示しています。
わたしはまず関口恒男さんのレインボーハットを訪ねることにしました。
トラロープの作品であったり、象の作品であったり、SNSなどで目にして気になっていた作品はいくつかあるけれど、関口さんとは直接話をすることが出来ますから。
関口さんはここで虹を作り、レインボーハットに映しだしています。
レインボーハットは踊る場所、踊りたくなる場所だと関口さんは言っていました。
関口恒男さんは、わたしの理解だと虹を作ると同時に、場を作っている方で、その場はたくさんのひとに愛されて、たくさんのひとを引き寄せる場所です。
虹はひとつの象徴じゃないかと思っています。
夕食
夕食前にツアーをご一緒したメンバーなどによるクラシックギターの演奏会。
演奏者は皆謙遜してましたが、ステキな弦の音でした。
余韻に浸りながら、芸術祭のツアーでのみ食べられるTUMARI Kitchenのシェフ塩田さんが作るコース料理をいただきました。
どれも美味しい。
余韻の中には、十日町小唄も含まれています。
みんな、楽しかったな。
そのうち書くであろう、プライベートツアー(2日目)に続く予定です。
その2日目の投稿。
ダラダラ書いている感あり。
では。