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猪熊弦一郎現代美術館を訪れました~常設展~

丸亀を初めて訪れたのは、多分10年位前です。
そのときは「美術館」が駅前にあるまちなんだな、なんだか美術館っぽくない建物だなという印象でした。

時は流れて、ようやく初めて、猪熊弦一郎現代美術館に入館して、猪熊弦一郎さんの作品を鑑賞しました。
設計は谷口吉生さん。
先日金沢を訪れた際に、名前を認識した建築家です。

3階建ての建物で、3階では企画展が展示されていました。

まずは建物の正面向かって左側にある階段を上り、カフェ・ミモカでランチ。
スタイリッシュなカフェで、お店の方もとてもいい感じが良い印象です。
美味しくいただきました。

腹が減っては…

鑑賞は1階から。
前知識は全くなくて入ったのですが、猪熊弦一郎さんの生まれは香川県高松市。
丸亀市では幼少期を過ごしたといいます。

三越の包装紙や上野駅の壁画「自由」を描かれた方とのこと。
三越の包装紙のデザインタイトルは「華ひらく」だそう。
そしてこのデザインを受け取ったのが、当時三越に勤めていた「やなせたかし」さんとのこと。
ご存知の方も多いと思いますが、やなせたかしさんも四国のご出身です。
ご縁なんですかね。

ちなみに、上野駅の壁画については、こちらに詳しく書かれています。

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館の古野華奈子学芸員によると、広告代理店の小林利雄という青年が、駅の暗いイメージを変えようと広告壁画を国鉄(現・JR)に提案、3年がかりで許可を得て、1951年、猪熊にこの壁画の制作を依頼したのだそうです。猪熊は、この壁画を描いたことにまつわる内容の「上野駅の壁画について」という文章を、「美術手帖」1952年2月号に寄稿しました。次のような言葉から始めています。

”上野駅というところは、東京の中で一番気の毒で不幸せな世相を反映して、家のない浮浪者、身寄のない引揚者、堕落していく子女といった人達の暗い世界をそのまま見せているようです。目にふれる壁画の新鮮で明るい色彩や単純な形によって、毎日この駅を通る大勢の人達の生活に、希望と喜びを与えたいと考えながら着手したのです。題は「自由」ということにしました。”

「藝大アートプラザ」公式Webサイトより

当時の上野駅の雰囲気が、イメージ出来ました。
そして雰囲気を変えようとしたひとがいることを知りました。

猪熊弦一郎さんの作品と出会って、昔の上野駅の雰囲気を知ろうとおもいました。
アートとは、単に作品だけでなく、いろいろなかかわり方がありますね。
面白いな。

それで調べていて知ったことですので、猪熊弦一郎さんとは大きく話が逸れますが、上野駅の建設は、鹿島だそうです。
昭和7年の竣工。
太平洋戦争前なんですね。
興味深く読ませていただきました。

では。


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てっさん
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